ARCHITECTURE
永山祐子の設計による〈ジンズ〉の新施設に注目。
『カーサ ブルータス』2021年7月号より
| Architecture, Design, Food | window on the world | photo_Kenya Abe text_Akio Mitomi
群馬・前橋郊外のロードサイドに出現した銅板葺きの大屋根。この建物は、アイウェアブランド〈ジンズ〉の新施設である〈ジンズ パーク〉だ。
覆い被さるような屋根は道路側の庇を高く、住宅地側を低くして目線を操作。
エントランス正面が吹き抜けの大階段。グラフィックデザインは〈TAKAIYAMA inc.〉山野英之による。
クルマに乗って開店と同時にやってくる人々のお目当ては、メガネだけではない。初めて併設されたベーカリーカフェ〈エブリパン〉で提供される焼きたてのパンを求めて、平日にもかかわらず行列ができるのだ。
設計は〈永山祐子建築設計〉。2層吹き抜けの建物内に大階段と屋上テラス「うえひろば」、敷地内には起伏のある芝生張りの「ひろば」を設け、地域コミュニティに開かれたスペースとした。
設計は〈永山祐子建築設計〉。2層吹き抜けの建物内に大階段と屋上テラス「うえひろば」、敷地内には起伏のある芝生張りの「ひろば」を設け、地域コミュニティに開かれたスペースとした。
〈エブリパン〉のフードスタイリストは飯島奈美（とくべつパンのみ）、アートディレクターは菊地敦己。
《とくべつパン ツナのレモンサラダ》630円。
ガラス戸を開け放つと建築の内と外がつながり、より地域に開かれたイメージに。
また〈エブリパン〉と「ひろば」を隔てる6連のガラス戸は大きく開き、「ひろば」から「うえひろば」までの動線がひとつながりに。
地域との共生を目指した実験的な建築が、〈ジンズ〉発祥の地・前橋の新しい名所になりそうだ。
地域との共生を目指した実験的な建築が、〈ジンズ〉発祥の地・前橋の新しい名所になりそうだ。
2階フロアの延長に、開放的な屋上テラス「うえひろば」が。
メガネ什器は公園のマルシェ屋台をイメージ。外壁用の波板に植毛塗装を施した。
〈JINS PARK〉
群馬県前橋市川原町1-21-9／JINS 前橋店 TEL 027 260 1251。10時〜19時（土・日・祝〜20時）。／エブリパン前橋 TEL 027 226 1870。10時〜18時（土・日・祝9時〜）。不定休。
