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〈ブランパン〉のダイバーズウォッチと共に。水中写真家ローラン・バレスタが感じる海の変化。
| Design, Fashion | PR | text_Keiko Kamijo editor_Shigeo Kanno
日本で初開催となる第12回「ワールド・オーシャン・サミット2025」で来日した海洋生物学者、水中写真家として著名なローラン・バレスタに聞いた深海の魅力、また地球環境の変化について。そして〈BLANCPAIN(ブランパン)〉の新ウォッチ《フィフティ ファゾムス》の魅力とは。
スイスの高級時計ブランドの〈ブランパン〉。1953年に誕生した世界初のモダンダイバーズウォッチ《フィフティ ファゾムス》を始め、多くのダイバーや写真家、科学者とともに海へ潜り、冒険をし、数々の海の謎を発見してきた。常に海に敬意を払い続けてきた同社は、近年強く叫ばれている海洋保護についてもいち早く取り組んできた。ナショナル ジオグラフィック協会の「原始の海」プロジェクトや、海洋生物学者/水中写真家ローラン・バレスタによる「ゴンベッサ・プロジェクト」、『エコノミスト』誌が主催する「ワールド オーシャン サミット」、その他複数の海洋保護組織などとパートナーシップを締結。活動があまりに多岐に渡るため、2014年に「ブランパン オーシャン コミットメント(BOC)」を創設し、ブランドのグローバルコンセプトとして注力している。現在、海洋の貴重な資源を大切にする探検家、写真家、科学者、環境保護主義者たちと良好な関係を築いている。
去る3月12日、13日の二日間、日本で初開催となる第12回「ワールド・オーシャン・サミット2025」が開催され、世界各国から145名以上の登壇者が参加し、海運業の脱炭素化、洋上再生可能エネルギー、海洋汚染、持続可能な海洋経済等、広範なテーマでディスカッションが行われた。登壇者の1人として招聘された海洋生物学者/水中写真家のローラン・バレスタにインタビューを敢行した。
ローラン・バレスタは、2012年より未だ多くの謎に包まれている海の隠された秘密の研究、撮影を行う「ゴンベッサ・プロジェクト」を立ち上げた。「ゴンベッサ」とは7000万年前に絶滅したと考えられている先史時代の魚シーラカンスの呼び名だ。第1回目の2013年はインド洋、2回目はフランス領ポリネシアのファカラヴァ環礁で2014年に行われ、3回目は2015年に南極へと現在までで全6回の大規模探査が行われた。時に危険も伴う探査だが、彼を海に駆り立てるものとは一体何なのだろうか。
去る3月12日、13日の二日間、日本で初開催となる第12回「ワールド・オーシャン・サミット2025」が開催され、世界各国から145名以上の登壇者が参加し、海運業の脱炭素化、洋上再生可能エネルギー、海洋汚染、持続可能な海洋経済等、広範なテーマでディスカッションが行われた。登壇者の1人として招聘された海洋生物学者/水中写真家のローラン・バレスタにインタビューを敢行した。
ローラン・バレスタは、2012年より未だ多くの謎に包まれている海の隠された秘密の研究、撮影を行う「ゴンベッサ・プロジェクト」を立ち上げた。「ゴンベッサ」とは7000万年前に絶滅したと考えられている先史時代の魚シーラカンスの呼び名だ。第1回目の2013年はインド洋、2回目はフランス領ポリネシアのファカラヴァ環礁で2014年に行われ、3回目は2015年に南極へと現在までで全6回の大規模探査が行われた。時に危険も伴う探査だが、彼を海に駆り立てるものとは一体何なのだろうか。
「まず一番に挙げられるのが“好奇心”です。海で何が起きているのか、海にはどんな生物が存在するのかを探究したい。また、現在水中に存在する20万種あまりの生物にはすでに学名がつけられています。でも、実際には200万種もの生物が存在していると言われている。ということは、私たちが知っているのはわずか10%に過ぎない。にもかかわらず、地球上では20分間に1種類の生きものが絶滅している。私たちが知るよりも前に消えてしまうということなんです。
実際に潜っていると海の環境が悪化しているのも目の当たりにします。でも、私たちには何もできないかというとそうではない。海洋保護区域を厳密に定めることで、そのエリアに関しては明らかに環境の改善が見られている。現在、厳密な保護地域は1%にも満たないのですが、それを2030年までに30%にしようと国連は目標を掲げています。保護区域が30%になれば、残りの70%で漁もできるようになるし、必ずいい影響がある」
バレスタは、これまでに『Mediterranean Planet』『GOMBESSA』等、13冊の水中の野生生物を撮影した写真を世に送り出してきた。そして、2021年には「Creation」という作品で野生動物写真家大賞を受賞した。年に一度、満月の日に、フランス領ポリネシアのファカラヴァ環礁に18,000匹のハタ科の群れが集まり、交配を行う野生の瞬間を捉えた神秘的な写真で、ゴンべッサプロジェクトで撮影されたものだ。これまでに発表してきたような美しい写真は、人々の環境配慮への意識を高めたのだろうかと聞くと、バレスタは「そうは思わない」と首を横に振った。
「自然の美しさを見せることで、人々は恋に落ち、そして保護するようになるかって? 以前はそう思っていたこともあるけど、今は思わない。最近のインスタグラムカルチャーで感じるのは、美しい自然の写真を見た時に、それを守りたいというよりは、そこに行ってセルフィーを撮りたい、美しさを自分のものにしたいっていう方が大きい。それは尊敬とはまったく逆のこと。だから、私は海の美しさを見せるというよりは“神秘”を見せたい。自分よりも圧倒的に大きなものに感じる畏敬の念のようなものです。皆さんは、どんな形であれ神様を敬っていますが、それは神が美しいから? そうじゃない。ある種の怖さやミステリアスな部分に惹かれるのだと思います。私は、その神秘の部分を写真で表現したいと思っています」
実際に潜っていると海の環境が悪化しているのも目の当たりにします。でも、私たちには何もできないかというとそうではない。海洋保護区域を厳密に定めることで、そのエリアに関しては明らかに環境の改善が見られている。現在、厳密な保護地域は1%にも満たないのですが、それを2030年までに30%にしようと国連は目標を掲げています。保護区域が30%になれば、残りの70%で漁もできるようになるし、必ずいい影響がある」
バレスタは、これまでに『Mediterranean Planet』『GOMBESSA』等、13冊の水中の野生生物を撮影した写真を世に送り出してきた。そして、2021年には「Creation」という作品で野生動物写真家大賞を受賞した。年に一度、満月の日に、フランス領ポリネシアのファカラヴァ環礁に18,000匹のハタ科の群れが集まり、交配を行う野生の瞬間を捉えた神秘的な写真で、ゴンべッサプロジェクトで撮影されたものだ。これまでに発表してきたような美しい写真は、人々の環境配慮への意識を高めたのだろうかと聞くと、バレスタは「そうは思わない」と首を横に振った。
「自然の美しさを見せることで、人々は恋に落ち、そして保護するようになるかって? 以前はそう思っていたこともあるけど、今は思わない。最近のインスタグラムカルチャーで感じるのは、美しい自然の写真を見た時に、それを守りたいというよりは、そこに行ってセルフィーを撮りたい、美しさを自分のものにしたいっていう方が大きい。それは尊敬とはまったく逆のこと。だから、私は海の美しさを見せるというよりは“神秘”を見せたい。自分よりも圧倒的に大きなものに感じる畏敬の念のようなものです。皆さんは、どんな形であれ神様を敬っていますが、それは神が美しいから? そうじゃない。ある種の怖さやミステリアスな部分に惹かれるのだと思います。私は、その神秘の部分を写真で表現したいと思っています」
地上で生活する時と違い、深海で長時間のダイビングにおいて、時間はもっとも貴重であり時に生死を分けることにもなる。バレスタは時間とどう向き合ってきたのだろうか、また、ダイバーにとって必須とも言える時計の役割について尋ねた。
「地上とは時間の感覚がまったく違う。陸の野生生物写真家は時間を気にせずに、野生動物を観察しながら写真を撮ることができるが、水中ではそうはいかない。潜った瞬間からカウントダウンが始まり、出ることを考えねばならない。私は人生の中で、どうすればもっと水の中に長くいられるのか、限界に挑戦できるかを一歩一歩考えてきました。古典的なスキューバギアからリブリーザー(吸ったガスを水中に放出せずに再利用し循環させるシステム)に移行した時、私たちは多くの水中の時間を得ました。また、常にコンピュータが生体データと結びついていて、浮上時間を計算してくれる。呼吸するのも減圧計算するのも全部コンピュータにお任せなんだ。じゃあ腕時計が要らないか?っていうと、答えはノー。理由は2つある。
1つは、電子機器が停止してしまった時。私は腕時計で時間を計り、知識を総動員して命を守る。そして2つめは、コンピュータと併用すること。浮上時間がパソコンに表示されたらすぐにベゼルを回しセットする。パソコンと腕時計の両方を確認しながら浮上する時間を見極める。1950年代にはダイバーが持つ唯一の装置は時計だったかもしれないが、今でも腕時計はなくてはならない存在。世界初のダイバーズウォッチを発売したブランパンと共に活動できることをとても誇りに思っています」
次に私たちが見られるバレスタのプロジェクトは、地中海のフランス領コルシカ島沖に存在する謎の巨大リングについて。直径20メートルもの巨大なリングがあり、そのリングは、サンゴモ球と呼ばれる、ごつごつした固い小石ぐらいの大きさの藻類が集まってできているようだった。全部で1417個あった小石は何なのか、年代はいつごろのものなのか、謎に満ちた旅が始まった。バレスタのチームは3年がかりで何度も通い、その謎を突き止めた。この様子はナショナル ジオグラフィック誌に掲載され、フランスとドイツではテレビ放送もされるという。
「地上とは時間の感覚がまったく違う。陸の野生生物写真家は時間を気にせずに、野生動物を観察しながら写真を撮ることができるが、水中ではそうはいかない。潜った瞬間からカウントダウンが始まり、出ることを考えねばならない。私は人生の中で、どうすればもっと水の中に長くいられるのか、限界に挑戦できるかを一歩一歩考えてきました。古典的なスキューバギアからリブリーザー(吸ったガスを水中に放出せずに再利用し循環させるシステム)に移行した時、私たちは多くの水中の時間を得ました。また、常にコンピュータが生体データと結びついていて、浮上時間を計算してくれる。呼吸するのも減圧計算するのも全部コンピュータにお任せなんだ。じゃあ腕時計が要らないか?っていうと、答えはノー。理由は2つある。
1つは、電子機器が停止してしまった時。私は腕時計で時間を計り、知識を総動員して命を守る。そして2つめは、コンピュータと併用すること。浮上時間がパソコンに表示されたらすぐにベゼルを回しセットする。パソコンと腕時計の両方を確認しながら浮上する時間を見極める。1950年代にはダイバーが持つ唯一の装置は時計だったかもしれないが、今でも腕時計はなくてはならない存在。世界初のダイバーズウォッチを発売したブランパンと共に活動できることをとても誇りに思っています」
次に私たちが見られるバレスタのプロジェクトは、地中海のフランス領コルシカ島沖に存在する謎の巨大リングについて。直径20メートルもの巨大なリングがあり、そのリングは、サンゴモ球と呼ばれる、ごつごつした固い小石ぐらいの大きさの藻類が集まってできているようだった。全部で1417個あった小石は何なのか、年代はいつごろのものなのか、謎に満ちた旅が始まった。バレスタのチームは3年がかりで何度も通い、その謎を突き止めた。この様子はナショナル ジオグラフィック誌に掲載され、フランスとドイツではテレビ放送もされるという。
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