〈エルメス〉のスペシャルオーダーの魅力とは。会場構成を担当したガムフラテーシに直撃。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

〈エルメス〉のスペシャルオーダーの魅力とは。会場構成を担当したガムフラテーシに直撃。

六本木で始まった『夢のかたち Hermès Besopke Objects』は、〈エルメス〉がビスポークで製作したユニークな特注品を展示する催し。会場構成を担当したガムフラテーシのふたりに、今回の空間のデザインや〈エルメス〉への思いを尋ねた。

人力車はレザーの内装だけでなく、本体もエルメスが手がけた。
エンリコ・フラテージ(左)とスティーネ・ガムが2006年にスタートしたガムフラテーシは、デンマークのコペンハーゲンを拠点に、家具、照明器具、インテリアなどを主に手がける。近年、その活躍は目覚ましい。
数々の定番で知られる〈エルメス〉だが、スペシャルオーダーも同メゾンにとって、とても重要な存在だ。それは、名作《バーキン》が歌手ジェーン・バーキンのために最初に作られたというエピソードにも象徴されている。11月1日から一般公開が始まった『夢のかたち』展では、顧客やブティックスタッフの夢に耳を傾け、実現させたスペシャルオーダーのアイテムを、特別に設えた空間で堪能できる。この会場構成を、デンマークのコペンハーゲンを拠点として世界的に活躍する2人組、ガムフラテーシが手がけた。
エントランスの先に現れる最初の空間では、来場者が白い紙に自分の夢を描き、それが壁面に投影される。
パリ郊外にあるビスポークのアトリエを再現したコーナー。棚や机上にあるものに、展示品のヒントが隠れている。
様々なスペシャルオーダーアイテムに用いられる色とりどりの素材。
素材を収納する筒の奥には、ビスポークのアトリエの模様を写した映像が流れる。
エントランスの先に現れる最初の空間では、来場者が白い紙に自分の夢を描き、それが壁面に投影される。
パリ郊外にあるビスポークのアトリエを再現したコーナー。棚や机上にあるものに、展示品のヒントが隠れている。
様々なスペシャルオーダーアイテムに用いられる色とりどりの素材。
素材を収納する筒の奥には、ビスポークのアトリエの模様を写した映像が流れる。
「このエキシビションをデザインする上で特に意識したのは、夢の世界を具現化することでした。スペシャルオーダーとは、エルメスが顧客の夢を叶えるサービスでもあります。だから美術館の展覧会のように透明ケースの中に展示品を置くのではなく、ものがオープンに問いかけてくる空間を作りたかったのです。そんなインタラクションの中で、訪れた人が想像をふくらませ、新しい発見があるといいと思いました」

これまでも〈エルメス〉と何度もコラボレーションしてきたガムフラテーシのふたりは、今回の会場構成のコンセプトをそう語る。スペシャルオーダーを通して人々の夢を実現させ、完成された実用品として成立させること。そんなプロセスそのものが、彼らを触発したようだ。
ディテールにレザーを使用した特製のカヌー。壁面の湖の写真は、一部がムービーになっている。
〈エルメス〉のカレのパターンを施したサーフボード。
ブルーとイエローの鮮やかなレザーに彩られたサッカーゲーム。
ディテールにレザーを使用した特製のカヌー。壁面の湖の写真は、一部がムービーになっている。
〈エルメス〉のカレのパターンを施したサーフボード。
ブルーとイエローの鮮やかなレザーに彩られたサッカーゲーム。
「スペシャルオーダーのアイテムを完成させるためには、エルメスは顧客と無数の質問を交わすそうです。私たちもまた、このプロジェクトを進める過程で〈エルメス〉にたくさんの質問をすることになりました。それに対する答えよりも、答えを得るまでのプロセスこそが大切だったのです」

〈エルメス〉のスペシャルオーダー部門のチームは、デザイナー、技術者、職人などが在籍。顧客からのオーダーがあると、白紙の状態からチームみんなでその話を聞き、ディスカッションを重ねて形にしていくのだそうだ。