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〈GOOD GOODS ISSEY MIYAKE〉の新店舗がオープン。〈DAIKEI MILLS〉と考えた可変型空間とは?
April 5, 2024 | Design, Architecture, Fashion | PR | photo_Junpei Kato text_Masae Wako
イッセイ ミヤケの雑貨開発プロジェクト〈GOOD GOODS ISSEY MIYAKE〉の新店舗が、渋谷PARCOの3階にオープンした。特徴は〈GOOD GOODS〉の魅力を引き出す可変的な空間だ。設計を手がけたのは中村圭佑率いる〈DAIKEI MILLS〉。〈GOOD GOODS〉プロジェクトチームとともに、今回の空間づくりを振り返る。
水洗いできるニットバッグや色紙を重ねたようなバッグなど、使う楽しさに満ちたプロダクトを提案する〈GOOD GOODS ISSEY MIYAKE〉。「いいもの」を探求して2018年にスタートしたイッセイ ミヤケの雑貨開発プロジェクトだ。そんな〈GOOD GOODS〉が渋谷パルコ3階に新店をオープン。〈SKWAT〉などを手がけた設計事務所〈DAIKEI MILLS〉にデザインを依頼した。
GOOD GOODSチーム(以下GG) 〈GOOD GOODS〉はイッセイ ミヤケの中でも「ブランド」ではなく「プロジェクト」というちょっと珍しい存在で、世の中の動きや人の想いを受け止めながら、常に変わり続けていく実験的なチームとしてものづくりを行っています。〈DAIKEI MILLS〉さんには、昨年行ったイベント「ASSEMBLY」の会場構成とビジュアルも手がけていただいたのですが、単純に空間を設計するのとも展示とも違う場づくり、つまり、人が介在することで面白い発想や新しい考え方が生まれる「場所」を作ってくださる方々だと感激しました。
DAIKEI MILLS(以下DM) 〈GOOD GOODS〉さんのものづくりには、「昔の人が考えたものや身のまわりに存在する道具を、うまくチューニングして現代の暮らし方にフィットさせる」という面がある。使い方や視点を変えることで新しい価値が生まれ得るんだよ、というような。それを知ってもらうことがバッグや小物を使う楽しさに繋がると思ったんです。
GG 新しい店は、そういったものづくりの物語や背景も体感できる場所にしたいと考えていたので、「〈GOOD GOODS〉のプロダクトを面白く料理してください!」という期待も込めて設計をお願いしました。
GOOD GOODSチーム(以下GG) 〈GOOD GOODS〉はイッセイ ミヤケの中でも「ブランド」ではなく「プロジェクト」というちょっと珍しい存在で、世の中の動きや人の想いを受け止めながら、常に変わり続けていく実験的なチームとしてものづくりを行っています。〈DAIKEI MILLS〉さんには、昨年行ったイベント「ASSEMBLY」の会場構成とビジュアルも手がけていただいたのですが、単純に空間を設計するのとも展示とも違う場づくり、つまり、人が介在することで面白い発想や新しい考え方が生まれる「場所」を作ってくださる方々だと感激しました。
DAIKEI MILLS(以下DM) 〈GOOD GOODS〉さんのものづくりには、「昔の人が考えたものや身のまわりに存在する道具を、うまくチューニングして現代の暮らし方にフィットさせる」という面がある。使い方や視点を変えることで新しい価値が生まれ得るんだよ、というような。それを知ってもらうことがバッグや小物を使う楽しさに繋がると思ったんです。
GG 新しい店は、そういったものづくりの物語や背景も体感できる場所にしたいと考えていたので、「〈GOOD GOODS〉のプロダクトを面白く料理してください!」という期待も込めて設計をお願いしました。
──具体的にはどういう依頼をしたのですか?
GG お伝えしたテーマは二つです。まず通常の店舗とギャラリーのようなスペースが同居する空間にしたいということ。その時々の商品構成によって両者のバランスが変わってもいいし、今月と来月でまったく違う店舗に見えても面白いんじゃないか、と。もう一つは、親しみやすい空間にしたいということです。
DM イッセイ ミヤケと聞いて、最初は白くすっきりした空間と程よい緊張感のある佇まいをイメージしましたが、今回は渋谷パルコという場所の特性もあり、より気軽に立ち寄れる空間に、という話でしたね。「図書館」というキーワードもうかがいました。
GG 〈GOOD GOODS〉チームの中で、「店内で迷子になるくらいあちこち探していいものを見つけられる図書館のような場にしたい」とか「芸術家のアトリエのような、ものを作る現場の臨場感も伝えられたら面白い」という話が持ち上がったんです。
DM ただし図書館と言っても、求められているのは図書館の風貌じゃない。物がいっぱいある楽しさや、迷路のような中で物をディグる喜びというソフトが望まれているのだと解釈しました。加えて、ショップとギャラリーのような二つの機能を支える場を作るのも難しい。悩んだ末にたどり着いたのが、柱を中心に構築する可変性のあるプランでした。
GG お伝えしたテーマは二つです。まず通常の店舗とギャラリーのようなスペースが同居する空間にしたいということ。その時々の商品構成によって両者のバランスが変わってもいいし、今月と来月でまったく違う店舗に見えても面白いんじゃないか、と。もう一つは、親しみやすい空間にしたいということです。
DM イッセイ ミヤケと聞いて、最初は白くすっきりした空間と程よい緊張感のある佇まいをイメージしましたが、今回は渋谷パルコという場所の特性もあり、より気軽に立ち寄れる空間に、という話でしたね。「図書館」というキーワードもうかがいました。
GG 〈GOOD GOODS〉チームの中で、「店内で迷子になるくらいあちこち探していいものを見つけられる図書館のような場にしたい」とか「芸術家のアトリエのような、ものを作る現場の臨場感も伝えられたら面白い」という話が持ち上がったんです。
DM ただし図書館と言っても、求められているのは図書館の風貌じゃない。物がいっぱいある楽しさや、迷路のような中で物をディグる喜びというソフトが望まれているのだと解釈しました。加えて、ショップとギャラリーのような二つの機能を支える場を作るのも難しい。悩んだ末にたどり着いたのが、柱を中心に構築する可変性のあるプランでした。
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