FOOD
京のおやつと箸休め|天むす。
『カーサ ブルータス』2018年2月号より
January 24, 2018 | Food, Travel | a wall newspaper | photo_Kunihiro Fukumori text_Shoko Nishimura
伝統の味を守りつつも、工夫を凝らし、好みの味に仕立ててしまう京都。そこには季節の味があったり、風情があったり。天むすもしかりだ。
天むすと聞くと、誰もが名古屋めしと思うが、京都メイドになるとこのとおり。作り手は祇園の名割烹〈ぎおん阪川〉で10年研鑽を積んだ北聡仁さん。修業先では『都をどり』の楽屋見舞い用に作って配達していたそうだが、ここでは店頭で1個から販売している。海老のほかに鯛や帆立、鮭、煮穴子、蛸の柔らか煮、牛肉などが7〜8種類。冷めてもおいしいように衣は薄くつけてカラッと揚げ、たれは自家製。羽釜でふっくら炊き上げたご飯をそっと握っているので、口に入れた瞬間にほろりとほどける。店内のカウンターでもつまめ、ゆくゆくは夜も営業したいとのこと。おやつだけでなく、お酒のつまみ、箸休めにも向く。
竹皮で包んだセットのほか単品も。1個各250円(税込)。
喜多
きた 商店街の一角に2017年夏にオープンした天むす専門店。カウンターは4席。遅い来店の際は予約をおすすめ。●京都市下京区松原通西洞院西入る天神前町340 TEL 075 365 3636。10時〜14時、16時〜19時。火曜休。