
ロザリオ礼拝堂
Chapelle du Rosaire á Vence(1951)
by Auguste Perret
- Photo: Yuji Ono
- Text: Mari Matsubara
1951年竣工。設計:オーギュスト・ペレ。ドミニコ修道会のための小礼拝堂建設にあたり、レシギエ神父がマリー=アラン・クチュリエ神父に相談、同時に修道女ジャック=マリーがアンリ・マティスと結んだ友情も理由となって設計と内装すべてをマティスが手がけた(ペレはマティスの図案を建築学的に実現しただけ)。通常半円を描く内陣の後ろ側が省略され、縦に細長い開口部が連続し、側廊もない簡素な白い箱のような構造は教会建築としてまったく異例。洗礼盤や祭壇の十字架、燭台に至るまで、細部にわたってマティスがデザインした。白タイルに黒一色で禁欲的に描かれたドミニコ修道士や聖母子像と、青・緑・黄色のステンドグラスを透過した色の氾濫が印象的。