DESIGN
伝統工芸を現代の道具に、釜定の新たなチャレンジ。
| Design | a wall newspaper | photo_Keiko Nakajima text_Hisashi Ikai editor_Rie Nishikawa
最低1年待ち! 南部鉄瓶が人気の〈釜定〉から、コーヒーケトルとポットが発売に。作品に込められた思いとは?
伝統美と機能性の高さに定評のある南部鉄瓶にデザインの要素を加えた作品を発表する釜定の宮伸穂さんが約8年をかけた新作のコーヒーケトルを発表する。
Q なぜコーヒーケトルを作ろうと思ったのですか?
釜定を継いだ当初から、いつも「鉄瓶のフォルムは本当に現代のライフスタイルに合っているのだろうか」という自問自答を繰り返してきました。近年コーヒーの淹れ方にこだわりを持つ人が増えていくのを見て、元来おいしくお茶を飲むために発展した鉄瓶の技法を応用すれば、おいしいコーヒーを楽しむための道具が作れるんじゃないかと思ったんです。
Q 製作に関して、力を入れたポイントはどこですか?
形状だけでなく、手軽に使用できるようにとデザインを工夫しています。従来の鉄瓶はパーツがすべて鉄製なので、持ち手を握るときにはふきんを使わなければやけどしてしまいますし、お湯を注ぐときも手を添えていないと蓋が落ちてしまいます。コーヒーポットでは、ハンドルや蓋のつまみを木製にして直接触れられるようにしたほか、傾けても蓋が落ちにくいように構造に工夫を施しました。
Q デザインを考えるにあたり、ヒントにしたものは?
形状に関してはオリジナルですね。海外のいろいろな方の意見を伺い、取っ手や蓋のアレンジに関しては、彼らから聞いた話を参考にしています。今や暮らしのシーンだけでなく、そこで行われる行為や作法も、どんどんグローバルになっています。南部鉄瓶の製法は、ここにしか存在しない非常に貴重なものです。伝統から受け継いだ大切な技術をふんだんに生かしながらも、モノとしては作り手のこだわりよりも、使う方々の論理を優先しました。発案から完成までには8年もの月日を費やしましたが、ようやく現代のキッチンにも馴染み、どんな人でも使いやすいものが完成したと思います。一度、実際に手にとって見ていただければ嬉しいです。
Q なぜコーヒーケトルを作ろうと思ったのですか?
釜定を継いだ当初から、いつも「鉄瓶のフォルムは本当に現代のライフスタイルに合っているのだろうか」という自問自答を繰り返してきました。近年コーヒーの淹れ方にこだわりを持つ人が増えていくのを見て、元来おいしくお茶を飲むために発展した鉄瓶の技法を応用すれば、おいしいコーヒーを楽しむための道具が作れるんじゃないかと思ったんです。
Q 製作に関して、力を入れたポイントはどこですか?
形状だけでなく、手軽に使用できるようにとデザインを工夫しています。従来の鉄瓶はパーツがすべて鉄製なので、持ち手を握るときにはふきんを使わなければやけどしてしまいますし、お湯を注ぐときも手を添えていないと蓋が落ちてしまいます。コーヒーポットでは、ハンドルや蓋のつまみを木製にして直接触れられるようにしたほか、傾けても蓋が落ちにくいように構造に工夫を施しました。
Q デザインを考えるにあたり、ヒントにしたものは?
形状に関してはオリジナルですね。海外のいろいろな方の意見を伺い、取っ手や蓋のアレンジに関しては、彼らから聞いた話を参考にしています。今や暮らしのシーンだけでなく、そこで行われる行為や作法も、どんどんグローバルになっています。南部鉄瓶の製法は、ここにしか存在しない非常に貴重なものです。伝統から受け継いだ大切な技術をふんだんに生かしながらも、モノとしては作り手のこだわりよりも、使う方々の論理を優先しました。発案から完成までには8年もの月日を費やしましたが、ようやく現代のキッチンにも馴染み、どんな人でも使いやすいものが完成したと思います。一度、実際に手にとって見ていただければ嬉しいです。

釜定 南部鉄器ケトルとコーヒー展
宮伸穂の代表作と新作を展示。東京での個展開催は8年ぶり。2月20日〜3月20日。
〈designshop azabu〉
