ART
世紀末のダンディ画家を回顧する「ホイッスラー展」、横浜美術館で開催中。
| Art | casabrutus.com | text_Mariko Uramoto editor_Akio Mitomi
19世紀後半、欧米の画壇で活躍した画家・版画家ホイッスラーの日本では27年ぶりの大回顧展が、丹下健三設計の横浜美術館開館25周年記念展として開催中だ。
ホイッスラーは印象派の画家が多く活躍した19世紀後半、パリやロンドンで活躍した作家。色調や画面構成など、浮世絵をはじめとする日本美術からの影響が濃く、印象派とも一線を画す独自の絵画を追求した。モノトーンや単色に近い色彩と、にじんだ輪郭線は水墨画を思わせ、ジャポニスムの巨匠として、欧米で人気が高い作家の一人である。
作品もさることながら、注目したいのはそのユニークなキャラクター。整えられた立派な口ひげと、一房の白い前髪を上向きに整えた洒落た風貌のホイッスラーは、19世紀ダンディズムを体現する人物としても知られている。洗練された衣装や優雅な身のこなしで、自らモデルの衣装をデザインするなどファッションにもその美意識を発揮したという。
そんなホイッスラーの代表作が集まった本展では、作品のインスピレーション源となった浮世絵や東洋の陶磁器などもあわせて紹介している。音声ガイドのナビゲーターは、現代日本のダンディズム香る、リリー・フランキー氏。世紀を越えたダンディズムを堪能したい。
そんなホイッスラーの代表作が集まった本展では、作品のインスピレーション源となった浮世絵や東洋の陶磁器などもあわせて紹介している。音声ガイドのナビゲーターは、現代日本のダンディズム香る、リリー・フランキー氏。世紀を越えたダンディズムを堪能したい。
