ARCHITECTURE
ブラジリアスタジアムがユニット式の集合住宅に!?
| Architecture | a wall newspaper | text_Mari Matsubara editor_Yuka Uchida
W杯後のスタジアムのあっと驚く活用法を、ウェブで "勝手に" 提案する若手建築家デュオが話題に。その狙いとは?
Q アクセルとシルヴァン、お二人は自発的にさまざまな建築案をサイトで発表していますね。スタジアムを集合住宅にしては? というアイデアの源は?
ブラジルW杯が行われた12の競技場を集合住宅にすることで、ブラジルの慢性的な住宅不足を緩和しようというのが狙いです。
Q 具体的にどんな家ですか?
ブラジリア国立競技場を含む5つのスタンドは外側のファサードが7〜8m四方のメタルまたはコンクリートのグリッドになっており、この既存の構造にプレハブ住宅をはめ込んでいきます。フィールドや地上階のスタンドはそのまま残すので、住居完成後も従来通りサッカーの試合を開催できます。
Q 試合中の騒音問題はどう考えていますか?
フィールド側に防音シャッターを設けますが、ブラジル人のサッカーに対する興味を否定するつもりはありません。試合を開催することで、その売り上げが住居建設資金や維持費になりうるのですから。
Q 日本では2020年東京オリンピックの新競技場建設が議論を呼んでいますが、これについてどう思いますか?
日本の政治家や関係者はザハの強いデザインを選んだのでしょう。僕たちはザハの仕事をリスペクトしていますが、それが倫理的・環境論的な日本社会の未来像を投影するとは思いません。スタジアムというものはばかばかしいほど巨大です。例えば2010年のW杯南アフリカ大会のために建設されたスタンドでは4年間にたった7試合しか行われていません。こういった施設を建設する国は、建造物が将来、地元に還元されるような複数の機能性を持っているかどうかも審査すべきだと思います。
ブラジルW杯が行われた12の競技場を集合住宅にすることで、ブラジルの慢性的な住宅不足を緩和しようというのが狙いです。
Q 具体的にどんな家ですか?
ブラジリア国立競技場を含む5つのスタンドは外側のファサードが7〜8m四方のメタルまたはコンクリートのグリッドになっており、この既存の構造にプレハブ住宅をはめ込んでいきます。フィールドや地上階のスタンドはそのまま残すので、住居完成後も従来通りサッカーの試合を開催できます。
Q 試合中の騒音問題はどう考えていますか?
フィールド側に防音シャッターを設けますが、ブラジル人のサッカーに対する興味を否定するつもりはありません。試合を開催することで、その売り上げが住居建設資金や維持費になりうるのですから。
Q 日本では2020年東京オリンピックの新競技場建設が議論を呼んでいますが、これについてどう思いますか?
日本の政治家や関係者はザハの強いデザインを選んだのでしょう。僕たちはザハの仕事をリスペクトしていますが、それが倫理的・環境論的な日本社会の未来像を投影するとは思いません。スタジアムというものはばかばかしいほど巨大です。例えば2010年のW杯南アフリカ大会のために建設されたスタンドでは4年間にたった7試合しか行われていません。こういった施設を建設する国は、建造物が将来、地元に還元されるような複数の機能性を持っているかどうかも審査すべきだと思います。
1week 1projectとは?
仏人建築家、アクセル・ド・スタンパとシルヴァン・マコーが毎週1つの自発的建築案を発信するサイトを2013年から開始。実際には年間25案を発表。舞台はフランス、チリなどのさまざまな都市。公式サイト
