ART
池田学展 The Pen─凝縮の宇宙─
June 6, 2017 | Art | a wall newspaper | photo_©IKEDA Manabu, Courtesy Mizuma Art Gallery text_Naoko Aono
樹齢数千年と思しき巨木。重装備の巨大な軍艦。そんなものが描かれた大きな画面をよく見ていくと、そこには小さな建物やそれぞれに闘い、働いている人々、花や苔、海中のサンゴのように見えるもの、その他様々なものがうごめいている。ペンで緻密に描き込んだこれらの絵は池田学によるもの。大画面にたった一人で立ち向かう彼の絵は一日に握りこぶし程度しか進まないという。その彼の個展が金沢で開かれている。
注目は3×4mの最新作《誕生》だ。荒波を乗り越えていく巨木は自らの意志で動いていくようにも見える。時間と空間が凝縮された画面に吸い込まれそうになる。
池田はブログで「“ディテールに宿る様々な表情の面白さ”と“それらを内包しながらも圧倒的な空気感を持つひとつの存在”の両方の視点を作品に取り入れたい」と書いている。池田の絵は、細部と全体とが響き合いながらうねりのようなエネルギーを生み出す。
池田はブログで「“ディテールに宿る様々な表情の面白さ”と“それらを内包しながらも圧倒的な空気感を持つひとつの存在”の両方の視点を作品に取り入れたい」と書いている。池田の絵は、細部と全体とが響き合いながらうねりのようなエネルギーを生み出す。