DESIGN
染色家・柚木沙弥郎の最新作を生活に取り入れる。
May 29, 2018 | Design | casabrutus.com | text_Aya Hasegawa
最新作と新商品原画を紹介する展覧会が開催。原画が印刷された〈SIWA|紙和〉のポップアップストアもオープンする。
日本を代表する染色家・柚木沙弥郎。95歳となる現在もアーティストとして精力的に作品を発表する氏は、美術史を学ぶため東京大学に入学するも、戦争で勉学が中断される。その後、大原美術館に勤務した折に柳宗悦が提唱する「民藝」と出会い、後の人間国宝となる芹沢銈介に師事。以降染色家としての活動を主軸におきながら、ガラス絵、版画、絵本の挿絵、ポスターなど約70年にわたり多様な分野の創作に取り組んできた。
鮮やかな色彩でシンプルかつ大胆に描かれる柚木の作品は生命力にあふれ、その豊かな表現は多くの人の心を惹きつけ国内外の幅広い世代に根強いファンを持つ。
本展では、描き下ろした新作とともに、紙の新たな可能性を提案するブランド〈SIWA|紙和〉の新作商品に提供した5柄の型染め原画も展示。また、6月1日から17日には、スパイラル1階の〈MINA-TO〉に、展示原画の5柄が印刷された〈SIWA|紙和〉のポップアップストアが登場。バッグとポスターの先行発売を行う。
制作された原画は型染めという手仕事から生み出されるどことなく愛嬌のある形態がモノトーンで表現。「生活の中で使っていただきたい」と語る柚木氏の思いが色濃く反映された、独特の温かみとモダンさを兼ね備え、現代の生活に心地よく溶け込む作品となっている。
この機会に生活の中にアート作品を 取り入れてみるのも一興だ。
この機会に生活の中にアート作品を 取り入れてみるのも一興だ。
『柚木沙弥郎展 ー紙に描かれた模様ー』
〈スパイラルガーデン〉
