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【最新号ちょい見せ】日本館の総合プロデューサー・佐藤オオキが万博で描いた「いのちの循環」とは?
ARCHITECTURE

【最新号ちょい見せ】日本館の総合プロデューサー・佐藤オオキが万博で描いた「いのちの循環」とは?

『カーサ ブルータス』2025年6月号より

| Architecture, Art, Culture, Design, Travel | photo_Haruhi Okuyama   text_Mari Matsubara

発売中の『万博と建築』(2025年6月号)から注目ページを紹介します。今回、紹介するのは、誕生し、姿を変え、生命を終えて再びよみがえるといういのちの循環をテーマにした〈日本館〉。佐藤オオキがプロデュース、日建設計が設計を担当。木の板がドミノのように環状に並ぶユニークな建築です。

佐藤オオキが描く、いのちの循環が示唆する未来とは?

日本館:「いのちと、いのちの、あいだに」をテーマに、「ごみから水へ」「水から素材へ」「素材からものへ」の3つのエリアを巡りながら「循環」の意義を理解するパビリオン。その主題を、リユース可能なCLT(直交集成材)を円環状に雁行させた建築で表現している。
日本館:「いのちと、いのちの、あいだに」をテーマに、「ごみから水へ」「水から素材へ」「素材からものへ」の3つのエリアを巡りながら「循環」の意義を理解するパビリオン。その主題を、リユース可能なCLT(直交集成材)を円環状に雁行させた建築で表現している。
まるでストーンヘンジの石が板になったような意表をつくパビリオンのデザインは、日本館のコンセプト「いのちと、いのちの、あいだに」を投影したものだ。日本館総合プロデューサー・総合デザイナーの佐藤オオキに、全体のストーリーと建築の相互関係について聞いた。

「私たちの身近にあるごみが微生物の働きによって分解されてバイオガスエネルギーが生まれ、水が育む藻類が新しいマテリアルに生まれ変わり、ものづくりに活用されるという〝いのちの循環〞が建築そのもので表現されています」
 
曼荼羅のような佐藤の初期ダイアグラムを受けて建築デザインを担ったのは日建設計だ。

「小径木を薄板に切り出して縦横に貼り合わせたCLT(直交集成材)は森林の循環活用に繋がり、また会期後は再利用するということで当初から使用することが国の意向で決まっていました。鉄骨をCLTで挟んだ板壁を円周上に雁行させることで、建物内外が連続する、建築と展示が一体となったこれまでにないパビリオンを目指しました」(日建設計)

「始まりも終わりもないことを意識した」という佐藤の構想から、週ごとに替わる入口が3か所設けられ、健常者も車椅子の人も板壁の間のスロープを上がっていくユニバーサルデザイン。CLT材の間にはガラスが嵌め込まれており、外からは展示の一部やその裏側を、中からは外の景色を垣間見ることができる。

……続きは最新号『万博と建築』でお楽しみください。
鉄骨を挟んだCLTユニットの間にあるガラスは、サッシ枠を使わず材に直接溝を切って嵌め込み、透明度を確保。
鉄骨を挟んだCLTユニットの間にあるガラスは、サッシ枠を使わず材に直接溝を切って嵌め込み、透明度を確保。
32種類の藻類の特徴をキティちゃんの姿に置き換えたユニークな展示。
32種類の藻類の特徴をキティちゃんの姿に置き換えたユニークな展示。
藻類がチューブの中で効率的に光合成をする装置「フォトバイオリアクター」。
藻類がチューブの中で効率的に光合成をする装置「フォトバイオリアクター」。
鉄骨を挟んだCLTユニットの間にあるガラスは、サッシ枠を使わず材に直接溝を切って嵌め込み、透明度を確保。
32種類の藻類の特徴をキティちゃんの姿に置き換えたユニークな展示。
藻類がチューブの中で効率的に光合成をする装置「フォトバイオリアクター」。

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