DESIGN
【今週の花と器】紫陽花と〈アン・ドンゼ & ヴァンサン・シャニョン〉の《デバル トン サック》|6月
June 15, 2023 | Design | casabrutus.com | photo_Kiyoe Ozawa text_Yoshikatsu Yamato styling_Yumi Nakata
6月3週目の担当は、祐天寺にある花屋〈チビ〉を営む芳賀規良さん。田舎の路地に咲いているような和の紫陽花を、涼しげな吹きガラスの花器に活けました。大きな器に対して、欲張らずに花の本数との長さを抑えてさりげない佇まいに仕上げます。雨の日に部屋で過ごしているときの静かな気分にも寄り添う、旬の花の活け方を教えてもらいました。
紫陽花は、夏の前、いよいよ暑さが増す頃に咲きはじめます。路地の道端で雨粒に濡れている姿は、誰もが目にしたことがあるのではないでしょうか。梅雨の蒸した空気のなか湿った土や葉の上を歩くかたつむりの姿など、紫陽花を見ると思い浮かべる共通の風景があると思います。旬の花はそのように、春夏秋冬それぞれの情景や経験を呼び起こしながら、一年ごとに巡ってくる季節の訪れを実感させるのだと思います。
洋の品種や和の品種、その混合など種類が多い紫陽花。その中でも今回は小ぶりな和のものを選びました。というのも、表面がかすかに波打ち、形にも揺らぎを感じさせるガラスの器は、慎ましい雰囲気の和の紫陽花と相性が良いと思ったからです。色味は器に合わせて選んでいます。
活け方としては、デザインの特徴である取手を隠さないよう3本を短く切り揃えました。そして、器の口元に葉が乗っかるような長さにして、片方に寄せます。和の紫陽花は存在感を強くするよりも、さりげない佇まいにするのがいいのではないかと、あえて器の主張が勝つバランスにしました。梅雨は部屋で過ごす時間が増える時期でもありますよね。紫陽花のさりげない雰囲気は、雨の音を聞きながらぼーっとして過ごしているときの気分にも馴染むと思います。
洋の品種や和の品種、その混合など種類が多い紫陽花。その中でも今回は小ぶりな和のものを選びました。というのも、表面がかすかに波打ち、形にも揺らぎを感じさせるガラスの器は、慎ましい雰囲気の和の紫陽花と相性が良いと思ったからです。色味は器に合わせて選んでいます。
活け方としては、デザインの特徴である取手を隠さないよう3本を短く切り揃えました。そして、器の口元に葉が乗っかるような長さにして、片方に寄せます。和の紫陽花は存在感を強くするよりも、さりげない佇まいにするのがいいのではないかと、あえて器の主張が勝つバランスにしました。梅雨は部屋で過ごす時間が増える時期でもありますよね。紫陽花のさりげない雰囲気は、雨の音を聞きながらぼーっとして過ごしているときの気分にも馴染むと思います。
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