
ティカル
Tikal(300〜1000)
- Photo: Getty Images
- Text: Chihiro Kurimoto
- Editor: Ai Sakamoto
3世紀から8世紀ごろに繁栄した、マヤ文明の政治、経済の中心都市として知られる遺跡。グアテマラ国内の自然保護地域にも指定され、約16㎢にわたって神殿群や住居跡が点在する。ジャングルの中に階段状の大きなピラミッド神殿群、周辺には古代都市の跡も残されている。貯水場に飲料水をためていたといわれている、粘土で固め整備された水路をはじめ、文明の高さをうかがわせる漆喰による建築装飾や、マヤ文字が彫られた石碑の建立などがある。10世紀初めにティカルは放棄されたが、この時期に他の都市も同様に滅びている。原因は定かでないが、干ばつを乗り越えることができなかったものと考える説が有力。1979年、ティカル国立公園として世界遺産に登録された。