DESIGN
【今週の花と器】カランコエと〈能作〉の《TAMA – 銀 – L》|4月
April 17, 2023 | Design | casabrutus.com | photo_Kiyoe Ozawa text_Yoshikatsu Yamato styling_Yumi Nakata
4月3週目の担当は、祐天寺にある花屋〈チビ〉を営む芳賀規良さん。単体で見るとつぶつぶとして可愛げがあるカランコエですが、片方に寄せて塊にすることで植物のパワーを凝縮。球状のフォルムが力強い鋳物の器に活けると、空間にすっと芯を通す緊張感のあるアレンジの完成です。
余分な装飾がなく、ソリッドな器に対してどんな花を活けるか。金属の質感をラグジュアリーなムードに振るのではなく、野性的な力強さを感じる方向性にしたいと思いました。そこで、金属の塊に対して多肉植物であるカランコエの塊をぶつけています。単体として見るとつぽつぽつと花が咲いて可愛らしいですが、まとめると野性的な格好の良さが出る。10本ほどを束ねたものを片方に寄せています。
茎の長さをどう決めるかと言うと、まず、どこからの視線を想定するかですね。カランコエは鐘状の花が下向きに咲くので、下から見上げるような視線がいいだろうと思いました。茎を短くしても成立すると思います。茎の部分が減れば減るほど、視覚的にも安定感が出るでしょうね。ただ今回は、茎を長くして塊同士の間合いをつくり、花が倒れないギリギリを攻めることで緊張感を出したかったのです。
茎の長さをどう決めるかと言うと、まず、どこからの視線を想定するかですね。カランコエは鐘状の花が下向きに咲くので、下から見上げるような視線がいいだろうと思いました。茎を短くしても成立すると思います。茎の部分が減れば減るほど、視覚的にも安定感が出るでしょうね。ただ今回は、茎を長くして塊同士の間合いをつくり、花が倒れないギリギリを攻めることで緊張感を出したかったのです。
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