ART
自然と技術の拮抗は何を生む? カナダグースを表現する映像インスタレーション。
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〈カナダグース〉の日本旗艦店である千駄ヶ谷店にて、平川紀道氏による映像インスタレーションを展示中。
日本初旗艦店として誕生して今年で3年目を迎える〈カナダグース 千駄ヶ谷店〉。それを記念した映像インスタレーション『CANADA GOOSE × HIRAKAWA NORIMICHI In collaboration with MUTEK.JP』が現在開催中だ。
作品を手がけたのは、アーティスト・平川紀道。“計算”という原始的なテクノロジーに注目し、プログラミングによる数理的処理やその結果を用いたインスタレーションを中心に活動する平川は、今回〈カナダグース〉のパーカーに用いられるダウン(羽毛)と北極圏という、全く異なる2つの自然物の形態にフォーカスを当てている。
1本ずつの毛の細部が見えるまで拡大された羽毛と、はるか上空から写された北極圏の地形。それぞれの形態は映像の中で、プログラミングによる計算という半ば人の作為を超えた偶然に導かれながら、白黒の陰影として重なり、繋がり、あるいは互いを分断しながら、抽象的な図形を描いていく。平川は作品に関して次のように語る。
「緻密なデータとテクノロジーとしての計算、そしてそれを扱うテクニックが作りだす映像を通して、自然の底にある規則性や普遍性に触れると同時に、視覚的体験を通して、それを感受する人間自身の本質を再考したい。『そこにある自然』と『そこで生きる人間』は対立項だろうか。自然から得られるものと、それを扱うテクノロジー/テクニックが拮抗するとき、そこに何が生まれるだろうか。」
作品を手がけたのは、アーティスト・平川紀道。“計算”という原始的なテクノロジーに注目し、プログラミングによる数理的処理やその結果を用いたインスタレーションを中心に活動する平川は、今回〈カナダグース〉のパーカーに用いられるダウン(羽毛)と北極圏という、全く異なる2つの自然物の形態にフォーカスを当てている。
1本ずつの毛の細部が見えるまで拡大された羽毛と、はるか上空から写された北極圏の地形。それぞれの形態は映像の中で、プログラミングによる計算という半ば人の作為を超えた偶然に導かれながら、白黒の陰影として重なり、繋がり、あるいは互いを分断しながら、抽象的な図形を描いていく。平川は作品に関して次のように語る。
「緻密なデータとテクノロジーとしての計算、そしてそれを扱うテクニックが作りだす映像を通して、自然の底にある規則性や普遍性に触れると同時に、視覚的体験を通して、それを感受する人間自身の本質を再考したい。『そこにある自然』と『そこで生きる人間』は対立項だろうか。自然から得られるものと、それを扱うテクノロジー/テクニックが拮抗するとき、そこに何が生まれるだろうか。」
地球環境と向き合うことと、プロダクトのクオリティを高めるテクノロジーを追求すること。それらの両立、拮抗から新たなものを生み出し続ける〈カナダグース〉にふさわしいインスタレーションだ。
『CANADA GOOSE × HIRAKAWA NORIMICHI In collaboration with MUTEK.JP』
〈カナダグース 千駄ヶ谷店〉東京都渋谷区神宮前2-22-16 1F TEL 03 5860 6518。~2020年1月31日。11時〜19時30分。
