小寺慶子のレストラン予報|西麻布〈ENEKO Tokyo〉 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

小寺慶子のレストラン予報|西麻布〈ENEKO Tokyo〉

『カーサ ブルータス』2017年11月号より

バスクが生んだ豊かな食体験に心が活性化するでしょう。

右上から時計回りに/バスク風のキノコ、雲丹のテクスチャー 海のブラッディマリー、鳩のグリル 内臓のロースト、金目鯛 小麦のブレーズ 炭焼きのピーマン 海苔(13,000円のコースより)。
レストランの語源が「良好な状態にする」という意味のフランス語に由来するように、豊かな食体験には、健やかな身体へ導き、心を活性化させるという効能がある。

スペインのバスク地方で2013年以降、ミシュランの3ツ星を保持し続けている〈アスルメンディ〉もそうした食体験ができるレストランのひとつで、シェフのエネコ・アチャ・アスルメンディ氏が東京出店を果たしたというのは、朗報というよりほかにない。

瀟洒な住宅街で目を引くモダンなファサードを抜けた瞬間から始まる非日常の時間。ゲストはまず、1階エントランスで食前酒を飲みながら、籐のバスケットに並んだフィンガーフードをつまみ、2階のダイニングへと移動する。トリュフ風味の卵に2種のテクスチャーを楽しむ雲丹、エリンギをパスタに見立てたバスク風のキノコ、コンソメやムースとともに味わう鳩の胸肉、美しいデザートまで、流麗なコースに〈アスルメンディ〉の世界観が踏襲されている。

エネコ氏の郷土や食材への愛、それらを育んだ自然への敬意を共有し、豊かな食体験を満喫したい。
[予算]1人12,000円〜
ディナーコースは9,500円から、ランチは5,000円から。ペアリング(3種)は2,500円。

[予約]早めの予約が望ましい
〈スブリム〉を手がける山田栄一さんの新店とあって、話題性は抜群。予約はお早めに。

[ドレスコード]上品さを重視
男性ならジャケット着用、女性もデニムは避けたほうが無難。ハレの日気分を満喫して。
オープンは9月7日。優美で洗練された空間は、世界的に有名な建築家の内田繁の作品をリノベーションしたもの。繊細で驚きに満ちた料理とともに、エネコワールドを堪能したい。

〈ENEKO Tokyo〉

東京都港区西麻布3-16-28
TEL 03 3475 4122。12時〜14時LO、18時〜20時LO。土曜、日曜、祝日の営業は要問合せ。

レストラン予報士 小寺慶子

こでらけいこ ファッション誌、レストラン誌などの編集を経て、フリーのライターに。好きな食べ物は'にも2にも肉料理。塊肉を見ると反射的にアドレナリンが放出!