Casa BRUTUS
  • BOARD
デザイナー・吉行良平に聞く、その驚くべきアイデアの源。IDÉE GARAGE PRODUCTSから「FORM FIND」誕生。
DESIGNPR

デザイナー・吉行良平に聞く、その驚くべきアイデアの源。IDÉE GARAGE PRODUCTSから「FORM FIND」誕生。

| Design | PR | photo_Haruhi Okuyama   text_Mariko Uramoto   editor_Keiko Kusano

〈イデー〉が長年にわたり取り組んできたクリエイティブ・リユースを軸にしたプロジェクト〈IDÉE GARAGE PRODUCTS〉から、トドマツを活用したシェルフとスツールが発売されました。デザインを手がけたのは大阪を拠点に活動する吉行良平さん。“素材に触れながら、生まれるデザイン”を追求する吉行さんにものづくりの経緯を聞きました。

自身のスタジオにて、プロダクト・デザイナーの吉行良平さん。いちばん手前にあるのが、今回発売となったスツール《スリット》。
自身のスタジオにて、プロダクト・デザイナーの吉行良平さん。いちばん手前にあるのが、今回発売となったスツール《スリット》。
家具や日用品を中心にデザインを手がけ、プロダクトの視点からの建築空間の設計、美術館やギャラリーの展示計画まで幅広く手がける吉行良平さん。世界でも有数のデザインスクール、オランダのデザイン・アカデミー・アイントホーフェン留学中より、プロダクト・デザイナーのアーノート・フィッサーのもとで実務、卒業後も現地でのプロジェクトを経験。2009年に帰国し、故郷である大阪にアトリエを構え、活動を続けている。

吉行さんと〈イデー〉が出会ったのは2022年。東京・銀座の〈アトリエ・ムジ〉で開催された『リサーチ! プロセスを魅せるデザイン展』の展示会場構成を吉行さんが担当したことがきっかけで、手がけてきたデザインを見た〈イデー〉担当者が声をかけ、二人三脚のものづくりがスタートした。
何気なく見えるが、よく見ると脚の長さが違う《your level stool》(2009年)。それぞれに、スタッキングした状態の高さをもたせ、バランス強度をととのえている。異なる高さは、空間に広がりをもたせる。吉行さんの初期のデザイン。
何気なく見えるが、よく見ると脚の長さが違う《your level stool》(2009年)。それぞれに、スタッキングした状態の高さをもたせ、バランス強度をととのえている。異なる高さは、空間に広がりをもたせる。吉行さんの初期のデザイン。
消臭効果があるという使用済みのコーヒー豆の粉を二度焼きし制作した器。過去に制作したテストピース。
消臭効果があるという使用済みのコーヒー豆の粉を二度焼きし制作した器。過去に制作したテストピース。
家具ブランド〈see-saw〉 のために、2014年にデザインした照明。2つの木片にはそれぞれ磁石が埋め込まれていて、離したり、くっつけたりしてコードの長さ、光源の高さを調整できる。
家具ブランド〈see-saw〉 のために、2014年にデザインした照明。2つの木片にはそれぞれ磁石が埋め込まれていて、離したり、くっつけたりしてコードの長さ、光源の高さを調整できる。
何気なく見えるが、よく見ると脚の長さが違う《your level stool》(2009年)。それぞれに、スタッキングした状態の高さをもたせ、バランス強度をととのえている。異なる高さは、空間に広がりをもたせる。吉行さんの初期のデザイン。
消臭効果があるという使用済みのコーヒー豆の粉を二度焼きし制作した器。過去に制作したテストピース。
家具ブランド〈see-saw〉 のために、2014年にデザインした照明。2つの木片にはそれぞれ磁石が埋め込まれていて、離したり、くっつけたりしてコードの長さ、光源の高さを調整できる。
吉行さんのアトリエ奥には昇降盤や穴あけボール盤などさまざまな木工機械が置かれていて、一般的なデザイナーのアトリエとはちょっと様子が違う。

「帰国した当初は、机上など狭い範囲でひたすら考えていたんですが、自分にはその手法ではうまく色・造形に結びつける事ができず、いろいろ悩みながらもオランダ時代のように自分の手を動かして、小さくともパーツや模型を作り試しながらデザインしていく今のスタイル、環境が徐々に出来上がっていったように思います」

こうした制作スタイルは、オランダで師事したアーノート・フィッサーとの関わりから生まれているという。

「アーノートにアイデアを見せる時は、ネットで拾ってきた情報そのままや、言葉だけでの説明ではなく、『必ず自分の手でつくったもので見せてほしい』と言われていたんです。自分の手で素材を触りながらの、試行錯誤『手を動かす会議』をすることが大事なんだと教わりました。たしかに、切ったり、重ねたり、組み合わせたりしていくうちに、アイデアが膨らんでいくんです。今回のプロジェクトも手を動かし、実験と検証を重ねながら、最適なフォルム、色を探していきました」
Loading...

Pick Up注目記事

Recommend厳選おすすめ

ワラシちゃん占い

68日のお告げ
Casa iD

登録すると、会員限定の3大特典が手に
入ります。しかも無料。今すぐ、登録を!

メルマガ登録 (無料)

本誌発売日などにメルマガをお届け!

ご登録頂くと、弊社のプライバシーポリシーとメールマガジンの配信に同意したことになります。