【ミラノ・デザインウィーク】レオナルド・ダ・ヴィンチに思いを馳せながら楽しんだ、Airbnbの展示。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

【ミラノ・デザインウィーク】レオナルド・ダ・ヴィンチに思いを馳せながら楽しんだ、Airbnbの展示。

ミラノ・デザインウィーク中、Airbnbはレオナルド・ダ・ヴィンチがかつて暮らした15世紀の邸宅を会場に、グループ展『パッセジアータ』を企画した。ダ・ヴィンチの気配とともに、そこかしこに置かれた作品の間をそぞろ歩きしながら巡った展示のリポートです。

会場はレオナルド・ダ・ヴィンチが『最後の晩餐』を描く間、暮らしていた15世紀の邸宅。
2階、新古典様式のブックケースや窓際の17世紀バロック様式の家具などの調度品とともに現代デザイナーの3Dプリンターで製作したオブジェなどが混在する。
フォルマファンタズマは、旅先から持ち帰った溶岩とともにインスピレーション源となっているオブジェを展示。窓の向こうには『最後の晩餐』が描かれたサンタマリア・デレ・グラッツイエ教会。
羽目板装飾と暖炉の上のミラノ公スフォルツァ家の紋章が往時の歴史を感じさせる室内。
会場はレオナルド・ダ・ヴィンチが『最後の晩餐』を描く間、暮らしていた15世紀の邸宅。
2階、新古典様式のブックケースや窓際の17世紀バロック様式の家具などの調度品とともに現代デザイナーの3Dプリンターで製作したオブジェなどが混在する。
フォルマファンタズマは、旅先から持ち帰った溶岩とともにインスピレーション源となっているオブジェを展示。窓の向こうには『最後の晩餐』が描かれたサンタマリア・デレ・グラッツイエ教会。
羽目板装飾と暖炉の上のミラノ公スフォルツァ家の紋章が往時の歴史を感じさせる室内。
タイトルの「パッセジアータ(Passeggiata)」とは、イタリア語で“そぞろ歩き”という意味。キュレーションを担当したマルティナ・モンダドーリは「デザインウィーク期間中は最新のプロダクトを我先にと、多くの人がジェットコースター級のスピードで展示会場を駆け巡ります。そのスピードを落として、そぞろ歩きすることで発見するものもあるんですよ」と企画の意図を説明する。

舞台は、ダ・ヴィンチが暮らした15世紀の邸宅カーサ・デリ・アテラーニ。ダ・ヴィンチは当時ミラノを統治していたスフォルツァ家からサンタマリア・デッレ・グラッツイエ教会の壁画制作の依頼を受け、教会の向かいに建つこの家を用意されたのだった。その壁画こそが『最後の晩餐』。1495年から1498年まで傑作に取り組む間、画家は毎日この邸宅から教会に通ったという。

参加した21組のデザイナーたちは、歴史を重ねた空間や時間と対話するような作品を展示した。英国のインテリアデザイナー、アシュリー・ヒックスは岩石や鉱物を積み上げたようなトーテムを制作。樹脂粘土でできた置き物はアクリル絵具の鮮烈な色に驚くが、ルネサンス期の室内装飾のカラーパレットとの調和を考えた。
レオナルド・ダ・ヴィンチのパトロンであったスフォルツァ家の紋章の下には英国デザイナーのアシュリー・ヒックスによるトーテムのオブジェクト。
2階、古典様式のブックキャビネットに並べられた鉱石のようなガラスピースはイスラエルのエリノール・ポルトノイ作。
邸宅のインテリアは15世紀、18世紀、そして修復を加えた20世紀の様々な時代が混在する折衷スタイル。そんな空間に、イスラエル出身のエリノール・ポルトノイは色ガラスを飴細工のように捻って作った天然の瑪瑙や鉱物と見まがうガラスオブジェを飾ることで家の歴史に現代をそっと忍び込ませた。まるで15世紀からそこに置かれていたかのように。

飾られているオブジェがこの家と同じ歴史を重ねてきたものなのか、21世紀にデザイナーが制作したものなのか、頭の中で時代を行ったり来たりしながら室内を歩いていると、アンティークキャビネットの引き出しの中から英国デザイナーのフェイ・トゥーグッドが長年集めてきた年代不詳の岩石が姿を現す。あたかもかつての住人が旅先で拾ってきたもののように。