VEHICLE
Chill CARS|国内メーカーの海外部門が切り開いた、斬新なクルマの形。
『カーサ ブルータス』2019年4月号より
March 12, 2019 | Vehicle, Design | Chill CARS | photo_Futoshi Osako text_Fumio Ogawa illustration_Daijiro Ohara
クルマのスタイルを特徴づける要素は多い。1986年発表の《日産テラノ》を見ると、ウィンドウグラフィクス(サイドウィンドウの形状と配置)も重要なエッセンスだとわかる。
デザインを担当したのは、サンディエゴにある〈ニッサン・デザイン・インターナショナル(NDI)〉(現〈ニッサン・デザイン・アメリカ〉)だ。86年に〈日産〉は同じスタジオの手による《パルサー・エクサ》も発表している。こちらも大胆なキャビンの形状で、おおいに話題となった。
当時、〈日産〉は本格的なクロスカントリー型4WD車として《サファリ》をラインナップに持っていた。《テラノ》の役割はより都市型ユーザー向けで、いまの言葉でいうSUVの先駆けと言えるだろう。
ウィンドウとボディパネルなどの段差を極力フラットにするためにフラッシュサーフェイス化されたボディは、四角形と三角形を組み合わせたウィンドウ形状を際立たせている。
同時に、ブリスターフェンダーといって、タイヤハウスまわりのパネル全体にふくらみをもたせる手法が採用されている。そこが上からの光線を柔らかく反射することで、サイドウィンドウの幾何学的なパターンから冷たさを取り除き、動的な雰囲気を与えている。よく考えられた造形だ。
作り手の意思を感じさせる形はいつの時代も説得力を持つという好例だ。
当時、〈日産〉は本格的なクロスカントリー型4WD車として《サファリ》をラインナップに持っていた。《テラノ》の役割はより都市型ユーザー向けで、いまの言葉でいうSUVの先駆けと言えるだろう。
ウィンドウとボディパネルなどの段差を極力フラットにするためにフラッシュサーフェイス化されたボディは、四角形と三角形を組み合わせたウィンドウ形状を際立たせている。
同時に、ブリスターフェンダーといって、タイヤハウスまわりのパネル全体にふくらみをもたせる手法が採用されている。そこが上からの光線を柔らかく反射することで、サイドウィンドウの幾何学的なパターンから冷たさを取り除き、動的な雰囲気を与えている。よく考えられた造形だ。
作り手の意思を感じさせる形はいつの時代も説得力を持つという好例だ。
special thanks to GOOG(TEL 0270 75 2400) ※データと価格は、撮影車両を参考に算出したものです。
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