VEHICLE
Chill CARS|ワゴンと4WDを合体させた、クロスオーバーSUVの先駆車。
『カーサ ブルータス』2022年1月号より
December 16, 2021 | Vehicle, Design | Chill CARS | photo_Futoshi Osako text_Izuru Endo illustration_Daijiro Ohara
かつてのSUVは快適さを二の次にした車種が多かったが、1980年代に入ると、乗用車的な雰囲気を得たSUVが続々と登場した。
〈トヨタ〉が、1982年に発売した、四輪駆動のステーションワゴン《スプリンター・カリブ》もその一つだ。車名は、北米のトナカイ、カリブーにちなみ命名された。当時は乗用車の四輪駆動車が少なかったため、現在では先駆的SUVと目される。
《カリブ》の四輪駆動機構は、日常生活や仕事・レジャーで雪道や悪路に遭遇したときの補助機能として搭載されていたが、そのことによる安心感は絶大だった。
このように《カリブ》は、単なるワゴンでなく、様々な用途に使える多目的車の性格を持っていた。それは外観にも表れており、積荷を見せるかのような、下部に拡大した荷室側窓、積載性を増す高めの屋根、悪路走破時に役立つ、たっぷりと確保された地上高は、《カリブ》の機能性の高さを表していた。オフセットされたリアのナンバープレートも、SUV的な印象を強くする。《カリブ》のデザインは、全体からアクティブなイメージを発散しており、実用本位になりがちなステーションワゴンに、ファッショナブルな魅力を与えていた。
SUVは、購入後にキャンプに行こう、などの新しい生活ビジョンを見せてくれる。登場から約40年が過ぎた《カリブ》のコンセプトは、変わらずに現代でも通用する。そう思わせてくれるクルマだ。
《カリブ》の四輪駆動機構は、日常生活や仕事・レジャーで雪道や悪路に遭遇したときの補助機能として搭載されていたが、そのことによる安心感は絶大だった。
このように《カリブ》は、単なるワゴンでなく、様々な用途に使える多目的車の性格を持っていた。それは外観にも表れており、積荷を見せるかのような、下部に拡大した荷室側窓、積載性を増す高めの屋根、悪路走破時に役立つ、たっぷりと確保された地上高は、《カリブ》の機能性の高さを表していた。オフセットされたリアのナンバープレートも、SUV的な印象を強くする。《カリブ》のデザインは、全体からアクティブなイメージを発散しており、実用本位になりがちなステーションワゴンに、ファッショナブルな魅力を与えていた。
SUVは、購入後にキャンプに行こう、などの新しい生活ビジョンを見せてくれる。登場から約40年が過ぎた《カリブ》のコンセプトは、変わらずに現代でも通用する。そう思わせてくれるクルマだ。
country: Japan
year: 1982-88
seats: 5
size: L4,310×W1,615×H1,500mm
price: approx 2,000,000 yen
special thanks to Marumi Auto TEL 049 274 3250
※データと価格は、撮影車両を参考に算出したものです。
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