
ARCHITECTURE
【最新号ちょい見せ】世界一美しい名作住宅!? 建築家・田根剛と〈ファンズワース邸〉へ。
| Architecture, Design, Travel | 『カーサ ブルータス』2025年4月号より | photo_GION text_Sawako Akune coordination_Mika Yoshida & David G. Imber
発売中の『一生に一度は見ておくべき名作住宅100』(2025年4月号)から注目ページをピックアップ! 今回紹介するのはミース・ファン・デル・ローエ設計の〈ファンズワース邸〉です。まるで敷地に浮かんでいるように建つ住宅。近代建築の三大巨匠の1人であるミースの傑作を求め、建築家・田根剛とアメリカ・イリノイへ向かいました。
ありえないほどの厳格さで生み出した住宅建築の極北。
アメリカ・シカゴ市街地から南西へ10kmほどの小さな町、プレイノ。その中心部からもさらに離れた、森の中を川が流れていく静かな土地に、ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエによる1951年の作〈ファンズワース邸〉は建つ。
ナチスの厳しい干渉によって、3代目の校長を務めたバウハウスの閉校を余儀なくされた後のミースが、新天地を求めてアメリカへ移住したのが38年。以来、イリノイ工科大学で教鞭をとりながら、新たに地歩を固めてきた彼の渾身の一作だ。
施主のイーディス・ファンズワースは、シカゴで働く医師。毎日を忙しく過ごす彼女だけが使う週末住宅となるこちらには、プライバシーを確保するための個室や、通常の住宅に必要な機能的な部屋も必要ない。そんな恵まれた条件のもとで、ミースは思い切った一軒を実現する。
建築は、長さ約23m×奥行き8.8mの床と天井を、8本のH型鋼で地面から1.6m持ち上げた造り。天井と床の間に生まれる空間のうち、エントランスを兼ねるテラスを除く部分をガラススクリーンで囲んだのが居住空間で、その中ほどにバスルームやトイレを収めたコアが置かれる。このコアによって周辺が緩やかに区切られ、それぞれの場に配された家具やサイズ感によって、ダイニング/リビング/寝室などの機能がそれとなく規定されていく。
……続きは最新号『一生に一度は見ておくべき名作住宅100』でお楽しみください。
ナチスの厳しい干渉によって、3代目の校長を務めたバウハウスの閉校を余儀なくされた後のミースが、新天地を求めてアメリカへ移住したのが38年。以来、イリノイ工科大学で教鞭をとりながら、新たに地歩を固めてきた彼の渾身の一作だ。
施主のイーディス・ファンズワースは、シカゴで働く医師。毎日を忙しく過ごす彼女だけが使う週末住宅となるこちらには、プライバシーを確保するための個室や、通常の住宅に必要な機能的な部屋も必要ない。そんな恵まれた条件のもとで、ミースは思い切った一軒を実現する。
建築は、長さ約23m×奥行き8.8mの床と天井を、8本のH型鋼で地面から1.6m持ち上げた造り。天井と床の間に生まれる空間のうち、エントランスを兼ねるテラスを除く部分をガラススクリーンで囲んだのが居住空間で、その中ほどにバスルームやトイレを収めたコアが置かれる。このコアによって周辺が緩やかに区切られ、それぞれの場に配された家具やサイズ感によって、ダイニング/リビング/寝室などの機能がそれとなく規定されていく。
……続きは最新号『一生に一度は見ておくべき名作住宅100』でお楽しみください。
Loading...
