ART
ニュートンの実験を作品にした杉本博司の新作|鈴木芳雄の「本と展覧会」
| Art, Culture | casabrutus.com | text_Yoshio Suzuki editor_Keiko Kusano
〈京都市京セラ美術館〉のリニューアル展示第一弾のひとつ、『杉本博司 瑠璃の浄土』は開催が延期されていたが、ようやくオープンし、府外からの来館者も受け付けるようになった。京都、瑠璃、浄土をキーワードとして組み立てられた展覧会には、精緻な仕上がりの作品群や選びぬかれた古美術品が並ぶ。その根底には、宗教(ここでは仏教)と科学(ここでは近代物理学の礎を築いたニュートンの仕事)という、時に対極と位置づけられる人類の叡智の双方に対する杉本の深慮が見える。ニュートンの「光学」から触発された杉本の新作「OPTICKS」シリーズを取り上げる。
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鈴木芳雄
すずき よしお 編集者/美術ジャーナリスト。『ブルータス』副編集長時代から「奈良美智、村上隆は世界言語だ!」「若冲を見たか?」など美術特集を多く手がける。共編著に『村上隆のスーパーフラット・コレクション』『光琳ART 光琳と現代美術』など。明治学院大学非常勤講師。
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