ART
マルセイユの建築パークにプルーヴェのモバイル建築が登場!
July 5, 2019 | Art | casabrutus.com | text_Chiyo Sagae
開園3年目を迎えるマルセイユの異色建築パーク〈フリッシュ・ド・レスカレット〉に、今夏、2つのジャン・プルーヴェのモバイル建築が登場する。南仏の入江で熱い太陽の光を浴びながら、プルーヴェの知力と技術を結集した家をじっくり味わいたい。
モダニズム建築とデザイン家具のコレクションを誇るパリの〈ギャラリー54〉が、2016年に南仏マルセイユにオープンした「建築」がテーマの公園〈フリッシュ・ド・レスカレット〉。19世紀に建設され、20世紀初頭に閉鎖された広大な鉛精選工場跡地に築いた異色の建築パークは、毎年夏の間、コレクションの一部を園内に建設し、無料で見学者を迎えている。今年はジャン・プルーヴェが戦後に取り組んだモバイル建築2棟を建造し、プルーヴェファンを魅了する。
プルーヴェの故郷ナンシーで、戦後の住居不足を解決すべく、建設時間の短縮を図った〈ロレーヌのパヴィヨン 6X9〉は、小ぶりだが居心地の良い住居。自身のアトリエでメタル資材を製造し、現場で組み立てるシステムを提唱した、世界初のプレハブ(préfabriqué)建築の誕生だった。
一方、〈カメルーンのバンガロー〉は、1950年代に仏政府による中部アフリカ植民地での建設計画に応え、熱帯での建設を想定し、プルーヴェが設計・開発、建築部品を自社制作した移動住居プロジェクト〈トロピカルの家〉のひとつ。当時の新築材である軽量のアルミニウムに着眼し、発明した築材パネルは今日もプルーヴェ作品のシンボルとして知られる美しいデザインだ。
プルーヴェの故郷ナンシーで、戦後の住居不足を解決すべく、建設時間の短縮を図った〈ロレーヌのパヴィヨン 6X9〉は、小ぶりだが居心地の良い住居。自身のアトリエでメタル資材を製造し、現場で組み立てるシステムを提唱した、世界初のプレハブ(préfabriqué)建築の誕生だった。
一方、〈カメルーンのバンガロー〉は、1950年代に仏政府による中部アフリカ植民地での建設計画に応え、熱帯での建設を想定し、プルーヴェが設計・開発、建築部品を自社制作した移動住居プロジェクト〈トロピカルの家〉のひとつ。当時の新築材である軽量のアルミニウムに着眼し、発明した築材パネルは今日もプルーヴェ作品のシンボルとして知られる美しいデザインだ。
『ジャン・プルーヴェ 北ー南展』
〈Friche de L’Escalette〉
Parc de sculpture et d’architecture légère Route des Goudes, impasse de l’Escalette 13008 Marseille。~9月30日。無休。入場無料。ガイド付きの見学(約1時間20分)のみ。公式サイトより要予約。