FOOD
『おいしい名建築さんぽ』アウトテイクからのベスト5!
『カーサ ブルータス』2018年9月号より
August 15, 2018 | Food, Architecture, Travel | a wall newspaper | photo_Kenya Abe(portrait), Chihiro Oshima(Tsuta coffee) text_Wakako Miyake
甲斐みのりさんの新刊テーマは建築×食べ物。そこには掲載できなかった5軒を特別に公開。
ロマンチックで乙女なデザインが好き、というイメージがある文筆家の甲斐みのりさん。しかし、実は筋金入りの建築好きでもある。ただし、その視点も彼女独特だ。
「建築に興味を持ち始めたのは、京都に住んでいた20代の頃から。ウィリアム・メレル・ヴォーリズが設計した駒井家住宅が大好きで。最初はクリスタルのドアノブがかわいいとか、窓枠が素敵だなあとか、細部に目が行っていました。そこからだんだんと建築そのものを見たり、体験するのが好きになっていったんです」
その後、著書『クラシックホテル案内』(KKベストセラーズ)にもあるように、趣味でクラシックホテルを泊まり歩くようになり、それにつれて、建築家の名前も覚えていった。「でも、この本でもそうですが、私の場合、いわゆる箱としての建築だけでなく、その建物にまつわる物語に興味があるんです。どういう経緯で作られたとか誰が訪れたとか。その建物が持つ歴史を想像しながら体験するのが楽しいですね」
だから、今回の新刊『歩いて、食べる 東京のおいしい名建築さんぽ』でも、自分がいつも建築を見る、散歩をするような視点を大切にした。「食べられるところがあると滞在時間が長くなるし、座ると視線が低くなって、ふだんは気づかないようなディテールをじっくりと眺められます。この本が、建築の持つちょっと違う魅力の発見に役立ったら嬉しいです」
「建築に興味を持ち始めたのは、京都に住んでいた20代の頃から。ウィリアム・メレル・ヴォーリズが設計した駒井家住宅が大好きで。最初はクリスタルのドアノブがかわいいとか、窓枠が素敵だなあとか、細部に目が行っていました。そこからだんだんと建築そのものを見たり、体験するのが好きになっていったんです」
その後、著書『クラシックホテル案内』(KKベストセラーズ)にもあるように、趣味でクラシックホテルを泊まり歩くようになり、それにつれて、建築家の名前も覚えていった。「でも、この本でもそうですが、私の場合、いわゆる箱としての建築だけでなく、その建物にまつわる物語に興味があるんです。どういう経緯で作られたとか誰が訪れたとか。その建物が持つ歴史を想像しながら体験するのが楽しいですね」
だから、今回の新刊『歩いて、食べる 東京のおいしい名建築さんぽ』でも、自分がいつも建築を見る、散歩をするような視点を大切にした。「食べられるところがあると滞在時間が長くなるし、座ると視線が低くなって、ふだんは気づかないようなディテールをじっくりと眺められます。この本が、建築の持つちょっと違う魅力の発見に役立ったら嬉しいです」
持ち運びが楽な小さめサイズ!
『歩いて、食べる 東京のおいしい名建築さんぽ』 明治〜昭和初期に建てられた有名建築家の作品から、個人的に好きな建築まで、著者が散歩をしながら見つけた食べる場所があるところを紹介。エクスナレッジ刊/1,400円。
甲斐みのり 文筆家。1976年静岡県生まれ。旅や散歩、お菓子などを題材に独自の感性にて執筆。著書に全国各地で食べたパンを紹介する『地元パン手帖』、愛らしいデザインの包み紙を集めた『お菓子の包み紙』(共にグラフィック社)など。