【長崎】多国籍料理の元祖、 “和華蘭(わからん)料理”って?|冷水希三子の郷土料理研究レシピ
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長崎市の南端、野母半島から見た景色。天気が良ければ熊本県・天草も見えるという。

長崎の料理研究家の脇山順子さんと冷水さん。

「浦上そぼろ」。細切りにした豚ばら薄切り肉、ささがきにしたごぼう、千切りのにんじん、糸こんにゃく、椎茸を炒め、椎茸の戻し汁を加えてひと煮立ちさせる。砂糖と塩で味を整え、さいごにもやしを加えてさっと煮る。さやいんげんを散らして完成。

脇山さんはごぼうのアクを取らず、野菜も端の端まで使う。

脇山さんは「私は戦争経験者だし、被爆者でもある。食べ物の栄養は余す所なく使ってあげたいんです」と話す。

「ヒカド」。椎茸の戻し汁を鍋に入れ、ちりめんかえり(煮干し)、1〜1.5cm角に切った鶏肉、大根、にんじん、椎茸を加え、中火にしてひと煮たちさせる。さつまいもを加えて柔らかくなるまで煮る。塩茹でした白身魚を加え、酒、淡口醤油、最後に塩で味を整える。おろしたさつまいもを加え、とろみがついたら器に盛り、小ネギを散らす。

白身魚はヒラスを使用。あればブリなども。長崎では鉄火巻きもハマチやブリなどで作るそう。さつまいもで甘やかな味に。

「ハトシ」。下処理した海老を叩き潰し、すり鉢ですり身にする。長ネギと生姜を加えてよく混ぜる、卵白や片栗粉などのつなぎと塩を加えてさらに混ぜる。サンドイッチ用の薄い食パンの上にすり身を平らに広げて巻き、水溶き片栗粉で止める。巻き終わりを下にして180度の油で色よく揚げる。

「長崎天ぷら」。ボウルに卵、濃口醤油、酒、冷水を入れて混ぜ、薄力粉、片栗粉、砂糖、塩を入れて軽く混ぜ合わせる。薄く切ったかぼちゃや洗って塩を振ったキビナゴ、さやいんげんなどに衣をつけて色よく揚げる。
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