FOOD
アート&デザインと融合するイタリアン〈イッセイ ユアサ〉|寺尾妙子のNEWSなレストラン
May 26, 2021 | Food | casabrutus.com | photo_Kayoko Aoki text_Taeko Terao editor_Rie Nishikawa
日本の食材で表現したイタリア料理は、お任せの14皿。魯山人や現代作家など、和の器で提供され、アートや家具も名作が揃う。東京・西麻布の〈イッセイ ユアサ〉はギャラリーのような心地いいレストランだ。
西麻布にオープンした〈ISSEI YUASA(イッセイ ユアサ)〉は、カウンターがメインのイタリアンレストラン。サローネ・グループで腕を磨き、シェフも務めた実力派、湯浅一生によるおまかせフルコースを提供する。
日本各地の食材を用い、現代風にアレンジを加えながらも、イタリアらしい大地や海を感じさせる料理を少しずつの14皿。1皿目「ボタンエビとウニのカンノーリ」は竹網細工で、2皿目「シャモのスープ」は有田の名工、今泉今右衛門の器でという風に、主に和の器に盛られ、ゲストを楽しませる。
日本各地の食材を用い、現代風にアレンジを加えながらも、イタリアらしい大地や海を感じさせる料理を少しずつの14皿。1皿目「ボタンエビとウニのカンノーリ」は竹網細工で、2皿目「シャモのスープ」は有田の名工、今泉今右衛門の器でという風に、主に和の器に盛られ、ゲストを楽しませる。
イタリア版のカキフライや茶碗蒸しも登場する。親しみやすさと驚きが同居する魅力的な品々が続く。ほとんどの料理は季節や仕入れによって日々、変化するが、スペシャリテである魚介のスープ、カッチュッコは通年メニュー。芳醇なスープと、ギリギリの火入れでしっとり蒸し上げた金目鯛のピュアな味わいとのコントラストが見事だ。
「金目鯛をはじめとする魚、ハマグリ、アサリと昆布汁、エビ類という4種類の出汁を別々に引いて、ひとつのスープにまとめています。必要な旨みと香りが出てくる温度や煮詰める度合いが素材によって異なるので、別々に出汁をとる必要があるんです」(湯浅)
ひと皿に懸ける熱量は高い。
「金目鯛をはじめとする魚、ハマグリ、アサリと昆布汁、エビ類という4種類の出汁を別々に引いて、ひとつのスープにまとめています。必要な旨みと香りが出てくる温度や煮詰める度合いが素材によって異なるので、別々に出汁をとる必要があるんです」(湯浅)
ひと皿に懸ける熱量は高い。
「食べてもらいたいものがたくさんあります。2020年11月から半年間、この店のプロトタイプとして恵比寿で〈湯浅一生研究所〉という看板のない店をやっていて、その頃は20皿出していたんです。でも、ちょっと多いなと思って(笑)。バランスを考えて、ようやく14皿に落ち着きました」
アミューズ、前菜6皿、パスタ2皿、口直し、メインの魚と肉、〆のリゾット、デザートまで。実際に牧場を訪れた近江牛をはじめ、湯浅が納得した食材を研究に研究を重ねた方法で調理し、構成したコースは、食べ終わったときに達成感すら感じる。
アミューズ、前菜6皿、パスタ2皿、口直し、メインの魚と肉、〆のリゾット、デザートまで。実際に牧場を訪れた近江牛をはじめ、湯浅が納得した食材を研究に研究を重ねた方法で調理し、構成したコースは、食べ終わったときに達成感すら感じる。
メインダイニングには弥生時代の須恵器やジャコメッティ、ウェイティングバーに藤田嗣治、トイレには人間国宝の徳田八十吉やKYNEと、古今東西のアート作品が店の至るところにデザイン家具と共に配される。
「レストランって座っている時間が長いじゃないですか。だから椅子は特に大事にしています。伝統と新しさを組み合わせ、厳選したものばかりです。“本物” に触れながら、ゆっくりくつろいでいただきたいと考えています」
それはさながら、五感で風流を愛でる現代のサロンである。
「レストランって座っている時間が長いじゃないですか。だから椅子は特に大事にしています。伝統と新しさを組み合わせ、厳選したものばかりです。“本物” に触れながら、ゆっくりくつろいでいただきたいと考えています」
それはさながら、五感で風流を愛でる現代のサロンである。
〈ISSEI YUASA(イッセイ ユアサ)〉
東京都港区西麻布1-4-22 アートスクエア西麻布1F。 TEL 03 6804 1191。18時〜23時LO(アラカルト21時〜、営業時間短縮中は〜20時)。日曜休(不定休あり)。コース19,800円。ワインペアリングはフル19,800円、ハーフ13,200円。