アート&デザインと融合するイタリアン〈イッセイ ユアサ〉|寺尾妙子のNEWSなレストラン
May 26, 2021 | Food | casabrutus.com | photo_Kayoko Aoki text_Taeko Terao editor_Rie Nishikawa
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料理はすべて「お任せコース」19,800円より。10皿目「イカ墨のビーゴリ 白魚とからすみ」。通好みな旨みにスペアミントやレモンゼストを添えて爽やかに。
1皿目「ボタンエビのタルタル」。タルタルにしたボタンエビにウニやマスカルポーネを添え、シチリアの郷土菓子であるカンノーリのサクサクの生地と合わせた前菜。
2皿目「シャモのスープ」。この店のベースとして使われるスープは滋味豊かな味わい。有田焼、今泉今右衛門の器で。
3皿目「チョウザメのカルパッチョ」。昆布で締めることにより、淡く上品なチョウザメから旨みを引き出し、仕上げにキャビアをトッピング。
4皿目「平貝とペストモデネーゼのピアディーナ」。イタリアでは屋台で出されるホタテを薄焼きパンで挟むファストフードを、炭火で炙った平貝を主役に変えてひとひねり。青唐辛子のハリッサ、豚のラルドを使ったモデナ風ペーストが効いている。
5皿目「カキのインパナータ」。フルーツトマトのケッカソース、カルチョフィのソテー添え。
6皿目「スフォルマート」。いわゆる、イタリア風茶碗蒸し。ベースは2皿目に出てきたシャモのスープ。イカの耳と空豆のソテーをトッピング。イタリアの魚醤、コラトゥーラの風味がアクセント。
7皿目「リヴォルノ風カチュッコ」。旨みを最大限に感じるよう、あえて、ややぬるめの温度で出している。
8皿目「インサラータ ディ トリッパ」。牛の胃袋をサラダ仕立てにした爽やかな一品。
9皿目「タリアテッレ ブッロ エ パルミジャーノ」。麺、バター、パルミジャーノ・レッジャーノを和えたシンプル・イズ・ベストのお手本。ここでもシャモのスープが味の決め手に。
11皿目「ピーチかぶのサラダ」。オリーブオイルとすだちの香りを加えた、肉料理の前の口直し。
12皿目「近江牛のアロスト」。内ももの中心の部位はやわらかく、味が濃い。氷温で2年熟成したジャガイモの甘さに驚く。
13皿目「鮑のリゾット」。90度で4時間蒸した鮑が主役。シャモ、ハマグリ、アサリの3種類の出汁で炊き上げたリゾット。
14皿目「ゴルゴンゾーラのジェラート」。栗の花の蜂蜜をかけた甘じょっぱい、大人のデザート。
メインダイニングはカウンター6席。椅子はピエール・ジャンヌレでインド、チャンディーガルの高等裁判所で使われていたもの。
個室1室(6席)。こちらの椅子はジオ・ポンティ。和紙を使ったテーブルはハタノワタル。アートはオリバー・ビア。
サロン。壁にはアレックス・カッツの作品《Ada》2004。こちらにもジャンヌレの椅子、照明はポール・ヘニングセン。
シェフから一番見える場所、カウンター背後にジャコメッティによる椅子のドローイング。
湯浅一生シェフ。1984年、千葉生まれ。東京で修業後にトスカーナ、エミリア・ロマーニャでイタリア郷土料理を学ぶ。〈SALONE2007〉〈IL TEATRINO DA SALONE〉で腕を磨き、〈BIODINAMICO〉のシェフを経て2020年、恵比寿に〈湯浅一生研究所〉をオープン(2021年3月閉店)。2021年4月〈ISSEI YUASA〉開業。