DESIGN
〈ビショップ〉が誕生、〈出西窯〉が新しい“村”に!
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島根県・出雲の窯元〈出西窯〉の向かいに、2月23日〈ビショップ 出西店〉がオープン。昨年5月にはベーカリーカフェ〈ル コションドール出西〉も誕生し、焼きものに食、アパレルが加わって“村”のように広がるこの試みの背景には、かつての民藝の巨匠たちの思いがあります。
〈ビショップ 出西店〉
柳宗悦をはじめ、バーナード・リーチ、河井寛次郎、濱田庄司といった民藝運動の担い手たちが折に触れて指導に訪れた、島根県出雲の窯元〈出西窯〉。戦後、地元の5人の若者を中心にして、「搾取のない共同体を作ろう、その実践のための農村工業として、焼きものをやろう」と開かれたこの窯は、実用性に富み、無名の職人によって作られ、土地の風土に根ざしているといった、柳宗悦が唱えた“民藝”の志を色濃く受け継ぐ新しい窯元として、70年以上歩みを続けてきた。
〈ビショップ 出西店〉は、出雲市内から車で約20分、斐伊川のほとりの田園に囲まれたこの窯元のすぐ目の前に誕生した。アイデアそのものは以前から話に出ていたが、〈ビショップ〉が〈出西窯〉と出会ってから13年を経て、ようやく出店が実現。〈出西窯〉を中心に、出西の陶器で提供する飲食の店をつくり、さらに生活の道具としての衣料・雑貨を取り扱う〈ビショップ〉を近隣に出店する…。そんな“暮らし”にまつわる全般を提案する村のような場としての〈出西窯〉のイメージを、すこしずつ形作ってきた。
〈ビショップ 出西店〉は、出雲市内から車で約20分、斐伊川のほとりの田園に囲まれたこの窯元のすぐ目の前に誕生した。アイデアそのものは以前から話に出ていたが、〈ビショップ〉が〈出西窯〉と出会ってから13年を経て、ようやく出店が実現。〈出西窯〉を中心に、出西の陶器で提供する飲食の店をつくり、さらに生活の道具としての衣料・雑貨を取り扱う〈ビショップ〉を近隣に出店する…。そんな“暮らし”にまつわる全般を提案する村のような場としての〈出西窯〉のイメージを、すこしずつ形作ってきた。
店舗設計は、建築家・尾﨑大介。当初は“窯元”のイメージに縛られていたが、“実用に重きを置いた、生活の中で長く使われる手仕事”という〈出西窯〉の理念と、自らの目指す建築の仕事との間には多くの共通点があることに気がつき、最終的には「こねくり回さない、シンプルで理に適ったデザイン」というコンセプトにたどり着いた。
平面は1.5mを基本単位として、その単純な掛け合わせで、全体の構造や、店舗の真ん中に据えたバックヤードの広さなどを構成。店舗の床のレベルを広場と揃えることで、自然と足が向き、人々が集うように。また、屋根の角度は裏山の裾野の勾配に合わせており、店が土地に根付くようにという意識を、設計に落とし込んでいる。
平面は1.5mを基本単位として、その単純な掛け合わせで、全体の構造や、店舗の真ん中に据えたバックヤードの広さなどを構成。店舗の床のレベルを広場と揃えることで、自然と足が向き、人々が集うように。また、屋根の角度は裏山の裾野の勾配に合わせており、店が土地に根付くようにという意識を、設計に落とし込んでいる。
店内に並ぶのは、性別や年齢の隔てなく通年で着られて、日常でこそ活きるタイムレスなデザインのアイテム。自然の豊かな土地に建つ、平屋一戸建てのこの店でこそ、〈ビショップ〉の扱うシンプルなアイテムが活きてくるはずだと、あえて都心の店と変わらないラインナップを揃えた。
そうした、これまでブランドが行ってきた通りの営みを続けていくのだという意識は、〈出西窯〉も同様。背後に誕生したベーカリーカフェ、目の前に出来たアパレルショップとの間で生じる化学反応を楽しみながら、しかし、丈夫で使いやすい“普通の食器”を作り続けることに変わりはないのだと、代表の多々納は語る。
そうした、これまでブランドが行ってきた通りの営みを続けていくのだという意識は、〈出西窯〉も同様。背後に誕生したベーカリーカフェ、目の前に出来たアパレルショップとの間で生じる化学反応を楽しみながら、しかし、丈夫で使いやすい“普通の食器”を作り続けることに変わりはないのだと、代表の多々納は語る。
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