DESIGN
スチールパイプ椅子の生みの親、アントン・ロレンツの偉業を知る。
January 30, 2019 | Design, Travel | casabrutus.com | text_Yumiko Urae
ミース・ファン・デル・ローエ、マルセルブロイヤーなどが制作したスチールパイプ椅子の数々。その量産化を実現させた人物を知る展示が、ヴィトラ・シャウデポで開催中だ。
ハンガリー出身のアントン・ロレンツは1920年にドイツに移り住んだデザイナーであり、1928年には家具メーカー〈Desta〉を設立した企業家でもある。先見の明があったロレンツは、当時は斬新なスタイルだったスチールパイプ椅子を、大量生産できるプロダクトへと導いた存在だ。
1927年、ロレンツはバウハウスでスチールパイプの椅子をデザインしていたマルセル・ブロイヤーと協働。数々の試作を重ね、産業化に成功している。1929年に曲げ木の技術と椅子作りの歴史を持つ〈トーネット〉社に会社を売却し、ロレンツ自らも経営に参加したが、1939年アメリカに出張中に第二次大戦が深刻化。そのままアメリカに残り、生涯をアメリカで送ることになる。
バウハウス開校から100周年、〈トーネット〉は設立200周年を迎える今年。数々の実験からフォルムを完成し、産業へと発展させたロレンツの偉業が再び讃えらえている。
マルセル・ブロイヤー、ミース・ファン・デル・ローエ、ル・コルビュジエによるスチールパイプ椅子の数々や舞台裏の実験作品、文献や写真がヴィトラ・シャウデポで展示される。
1927年、ロレンツはバウハウスでスチールパイプの椅子をデザインしていたマルセル・ブロイヤーと協働。数々の試作を重ね、産業化に成功している。1929年に曲げ木の技術と椅子作りの歴史を持つ〈トーネット〉社に会社を売却し、ロレンツ自らも経営に参加したが、1939年アメリカに出張中に第二次大戦が深刻化。そのままアメリカに残り、生涯をアメリカで送ることになる。
バウハウス開校から100周年、〈トーネット〉は設立200周年を迎える今年。数々の実験からフォルムを完成し、産業へと発展させたロレンツの偉業が再び讃えらえている。
マルセル・ブロイヤー、ミース・ファン・デル・ローエ、ル・コルビュジエによるスチールパイプ椅子の数々や舞台裏の実験作品、文献や写真がヴィトラ・シャウデポで展示される。
『Anton Lorenz From Avand-Garde to Industry』
〈Vitra Schaudepot〉
Charles-Eames-Str.2 D-79576 Weil am Rhein TEL +497621 702 3200。2月22日〜5月19日。10時〜18時。無休。入館料8ユーロ(Vitra Design Museumとの共通券17ユーロ)。