興福寺中金堂落慶法要献茶式で使われた現代作家の茶道具たち。
| Design | casabrutus.com | photo_Tadayuki Minamoto text_Mari Matsubara
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興福寺中金堂の落慶(完成)を祝い、献上された濃茶(右)と薄茶(左)。菓子は菊の練り切り《千代見草》(〈樫舎〉製)と《州浜》(〈州浜屋〉製)。

【立礼及台子(りゅうれいきゅうだいす) 佃眞吾造】京都を拠点とする木工・京指物師。台子(だいす=茶を点てるテーブルと棚)一式は1000年以上前の埋もれ木、神代欅で作られた。すべて組み立て式。

【水指・火箸・杓立・蓋置・建水 長谷川清吉造】すべて南鐐(銀)の板から鎚で打ち出したもの。水指は東大寺二月堂伝来の香水壺の形を取り入れた。

【茶器 赤木明登造】輪島のぬりもの師。今回の茶器は正倉院御物にあった薬壷の形からヒントを得、興福寺の天平風に思いを寄せた。

【釜・風炉 長谷川清吉造】名古屋の金工師三代長谷川一望斎をゆくゆくは継ぐ36歳。風炉釜は唐銅製。

【天目茶碗 奈良三彩 加藤亮太郎造】多治見の陶芸家。天平期に唐三彩を模倣して日本で焼かれた奈良三彩を、祖父である人間国宝・加藤卓男が手がけていたが、千さんの提案もあり今回初めて孫の亮太郎さんが取り組んだ。
【天目台 赤木明登造】和紙を着せた上に漆を塗り重ねて作られた、天目茶碗の受け台。赤黒一双。
【天目台 赤木明登造】和紙を着せた上に漆を塗り重ねて作られた、天目茶碗の受け台。赤黒一双。

【天目茶碗 白瑠璃碗 津田清和造】奈良を拠点とするガラス作家。正倉院御物に有名な切子の白瑠璃碗を少しアレンジした。
【天目台 赤木明登造】和紙を着せた上に漆を塗り重ねて作られた、天目茶碗の受け台。赤黒一双。
【天目台 赤木明登造】和紙を着せた上に漆を塗り重ねて作られた、天目茶碗の受け台。赤黒一双。

【茶杓 佃眞吾造】中金堂再建工事の際に出た余材を、奈良の茶杓師・珠徳の形を参考にして削った。