CULTURE
【本と名言365】ヴァージル・アブロー|「ハードルの大部分は自分に課したもの…」
September 8, 2023 | Culture | casabrutus.com | photo_Miyu Yasuda text_Mariko Uramoto illustration_Yoshifumi Takeda design_Norihiko Shimada(paper)
これまでになかった手法で、新しい価値観を提示してきた各界の偉人たちの名言を日替わりで紹介。今日は、革新的なアイデアでストリートウェアとハイファッションを掛け合わせ、アフリカ系アメリカ人として初めて〈ルイ・ヴィトン〉のメンズ部門でクリエイティブディレクターに就任したヴァージル・アブロー。ファッション業界に多大な影響を与えたヴァージルがハーバード大学の講堂に集まった若きクリエイターに伝えたかったこととは?
ハードルの大部分は自分に課したものなんだよね。そんなものは実際には存在しない。失敗も存在しない。
ストリートウェアとハイファッションを融合させ、新しいムーブメントを生み出したヴァージル・アブロー。彼は人々が“到底飛び越えられないだろう”と思い込んでいたハードルを次々と越えていった異端児だ。
まず、ヴァージルはファッションの“伝統的な訓練”を受けていない。〈フェンディ〉でインターンとして働いたことはあるが、大学では土木工学を、大学院で建築を学んでいた学生だった。大学院時代、建築の構造をファッションに応用しようとひらめいたヴァージルは、カニエ・ウエストのファッションプロジェクトに参加した後、2012年、これまでになかったストリート×ラグジュアリーをテーマにした〈オフ-ホワイト〉を設立。世界中のファンを熱狂させ、ストリートブランドの新たな地位獲得に尽力した。
ルイ・ヴィトンのメンズ・アーティスティック・ディレクターに就任してからは、ファッション業界における人種的な偏見にも直面。白人至上主義が根強く残る中で、アフリカの子どもを起用した広告写真を発表したり、ファッションを学ぶ黒人学生を支援する基金を設立するなど社会問題にも取り組み、業界全体の認識を変える努力を行なった。
2019年、ハーバード大学デザイン大学院で行われた特別講義では学生たちに「越えられないハードルはほとんどない」「よければうまくいくし、よくなければ誰も気づかないだけだ。そうこうしているうちに、よくなっていくんじゃないか」と伝え、イノベーションを追求する大切さを説いた。
ストリートウェアとハイファッションを融合させ、新しいムーブメントを生み出したヴァージル・アブロー。彼は人々が“到底飛び越えられないだろう”と思い込んでいたハードルを次々と越えていった異端児だ。
まず、ヴァージルはファッションの“伝統的な訓練”を受けていない。〈フェンディ〉でインターンとして働いたことはあるが、大学では土木工学を、大学院で建築を学んでいた学生だった。大学院時代、建築の構造をファッションに応用しようとひらめいたヴァージルは、カニエ・ウエストのファッションプロジェクトに参加した後、2012年、これまでになかったストリート×ラグジュアリーをテーマにした〈オフ-ホワイト〉を設立。世界中のファンを熱狂させ、ストリートブランドの新たな地位獲得に尽力した。
ルイ・ヴィトンのメンズ・アーティスティック・ディレクターに就任してからは、ファッション業界における人種的な偏見にも直面。白人至上主義が根強く残る中で、アフリカの子どもを起用した広告写真を発表したり、ファッションを学ぶ黒人学生を支援する基金を設立するなど社会問題にも取り組み、業界全体の認識を変える努力を行なった。
2019年、ハーバード大学デザイン大学院で行われた特別講義では学生たちに「越えられないハードルはほとんどない」「よければうまくいくし、よくなければ誰も気づかないだけだ。そうこうしているうちに、よくなっていくんじゃないか」と伝え、イノベーションを追求する大切さを説いた。
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