DESIGN
デザインみやげ #03 ジオ・ポンティの《コンカ》
| Design | casabrutus.com | photo_Naoki Seo styling_Yumi Nakata text & editor_Wakako Miyake
子どもが最初に手にする正式なカトラリーは美しいものでありたい。イタリア人デザイナー、ジオ・ポンティによるアシンメトリーなカトラリーは、実は子どものためにデザインされたもの。フォルムのユニークさだけではない使いやすい機能で、使う人の所作も可愛らしくみせてくれる。大人でも使えるサイズなので、小学生になった子どもへのお祝いも兼ねて、家族みんなへのプレゼントにいかが?
ファースト・カトラリーには、機能的なデザインを。
“イタリア建築・デザインの父”とも称されるジオ・ポンティ。1923年にミラノ工科大学を卒業すると、'30年まで陶磁器メーカーである〈リチャード ジノリ〉のアートディレクターを務め、その後、自身の事務所を設立。イタリアのソレントにあるホテル〈パルコ・ディ・プリンチピ〉や、ミラノの〈サン・フランチェスコ教会〉、アメリカ・デンバーの〈デンバー美術館〉といった公共建築を設計したことでも知られる。それだけでなく、'28年には建築・デザイン誌『ドムス』を創刊。初代編集長を務め、世界のデザイン界に多大な影響を与えた。ポンティが『ドムス』で示した、中流家庭を想定した「グッド・ライフ」への提案は、現代の生活にも直結する普遍の考え方でもある。そんな彼がデザインしたチルドレンズカトラリーセット《コンカ》には、日々の暮らしを楽しくさせるセオリーとユーモアが詰まっている。
《コンカ》は1950年代にミラノトリエンナーレで発表。かつてはクルップ社で製造されていたが、'60年代から、1826年ミラノに創業した老舗カトラリーブランド〈サンボネ〉で作られることに。スプーン2種とナイフ、フォークがセットになっていて、独特のフォルムが目を引く。これにはちゃんと機能があり、フォークの歯が小さいのは、真ん中が少しくぼんでいるから。そのくぼみでソースをすくうことができるのだ。ナイフは切っ先にギザギザの鋸刃がついているが、片面のみなので食材がつまりにくく、切りやすいという利点が。スプーンも横から口をつけることができ、“食べる”という行為をストレスなく行え、料理のおいしさをよりアップさせてくれる。子どもへのファースト・カトラリーにはもちろん、家族みんなへのプレゼントに。
《コンカ》は1950年代にミラノトリエンナーレで発表。かつてはクルップ社で製造されていたが、'60年代から、1826年ミラノに創業した老舗カトラリーブランド〈サンボネ〉で作られることに。スプーン2種とナイフ、フォークがセットになっていて、独特のフォルムが目を引く。これにはちゃんと機能があり、フォークの歯が小さいのは、真ん中が少しくぼんでいるから。そのくぼみでソースをすくうことができるのだ。ナイフは切っ先にギザギザの鋸刃がついているが、片面のみなので食材がつまりにくく、切りやすいという利点が。スプーンも横から口をつけることができ、“食べる”という行為をストレスなく行え、料理のおいしさをよりアップさせてくれる。子どもへのファースト・カトラリーにはもちろん、家族みんなへのプレゼントに。
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