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大麻布の可能性を探る〈マヨタエ 9490〉が柳原照弘によるインスタレーションをミラノで発表。
『カーサ ブルータス』2024年7月号より
June 12, 2024 | Design, Art | PR | photo_Sohei Oya text_Hisashi Ikai
時代とともに失われた「大麻布」を現代に復活させた〈マヨタエ〉。初のグローバルコレクションとなる〈マヨタエ 9490〉が「ミラノ・デザインウィーク2024」でインスタレーションを発表。〈マヨタエ 9490〉のデザインが手がける柳原照弘に話を聞きました。
空間を自由に舞うように飾られた色とりどりの布。そっと触れると、繊細さとともに優しい温もりが指先に伝わってくる。
「これらはすべて大麻から作られた布です。大麻布はその昔、神事の装束をはじめ、鎧の裏地、農民の野良着など、日本ではさまざまな用途に使われていたんですよ」
そう話すのは、エイベックスの大麻布ブランド〈マヨタエ〉から新しく誕生したブランド〈マヨタエ 9490〉のデザインを手がける柳原照弘。
「麻布は硬くて、夏の素材の印象がありますが、かつては手仕事で丁寧に作られた大麻布はとても柔らかく、肌触りもよいものでした。さらに保温性が高く、抗菌性にも優れているので、かつては纏うだけで傷を癒す“着る漢方”と呼ばれるほどでした」
「これらはすべて大麻から作られた布です。大麻布はその昔、神事の装束をはじめ、鎧の裏地、農民の野良着など、日本ではさまざまな用途に使われていたんですよ」
そう話すのは、エイベックスの大麻布ブランド〈マヨタエ〉から新しく誕生したブランド〈マヨタエ 9490〉のデザインを手がける柳原照弘。
「麻布は硬くて、夏の素材の印象がありますが、かつては手仕事で丁寧に作られた大麻布はとても柔らかく、肌触りもよいものでした。さらに保温性が高く、抗菌性にも優れているので、かつては纏うだけで傷を癒す“着る漢方”と呼ばれるほどでした」
近代化の波に押されて、一度は廃れてしまった光沢がありしっとりと柔らかな⼤⿇布の⽣地を、現代に復活させるべく、これまで様々なカルチャーを作ってきたエイベックスと美術家の吉⽥真⼀郎が協⼒して、同⽒が所有する1000点以上の⼤⿇古布を丁寧に検証。手績み、手織りの数十にわたる工程を徹底的に研究し、不可能といわれた機械紡績を、約10年かけて実現した。
今回、生地の本質を感じるには、しっとりとした大麻布の感触に包まれて深く、豊かに眠るのが一番という考えのもと、寝具として展開することにした。
「長い時間をかけて受け継がれた日本の知恵と技は、時代も国境も超えて、広く世界に通用するものだと信じています」
今回、生地の本質を感じるには、しっとりとした大麻布の感触に包まれて深く、豊かに眠るのが一番という考えのもと、寝具として展開することにした。
「長い時間をかけて受け継がれた日本の知恵と技は、時代も国境も超えて、広く世界に通用するものだと信じています」
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