CULTURE
緻密な水彩画で描き出す東京の名ホテル案内。
『カーサ ブルータス』2023年11月号より
October 15, 2023 | Culture, Architecture, Design | a wall newspaper | photo_Yuki Sonoyama text_Mariko Uramoto
美しい水彩画による間取りと丁寧な記述でホテルの魅力を分析した『東京ホテル図鑑』の著者にインタビュー!
ミニマルなカプセルホテルからラグジュアリーホテル、大自然の中のヴィラなど、都内近郊のホテル23件を実測し描いた水彩スケッチ集が話題の遠藤慧。本職は色彩デザイン事務所に勤めるカラーコーディネーターだ。
「インテリアの事例を知りたいと思って、約2年半前から都内近郊のホテルに泊まるようになりました。飲食店や公共施設とは違って寝る、食べる、入浴するといったさまざまな体験を通して空間を存分に堪能できるのがホテルの魅力。当初は平面図だけを描いていましたが、家具の色や素材、フードやアメニティなどホテルのテーマを体現するアイテムも細かく測ってメモを取るように」
「インテリアの事例を知りたいと思って、約2年半前から都内近郊のホテルに泊まるようになりました。飲食店や公共施設とは違って寝る、食べる、入浴するといったさまざまな体験を通して空間を存分に堪能できるのがホテルの魅力。当初は平面図だけを描いていましたが、家具の色や素材、フードやアメニティなどホテルのテーマを体現するアイテムも細かく測ってメモを取るように」
チェックインをしたら、スケッチブックにおおよそのレイアウトを描き、メジャーやレーザー距離計を使って寸法を書き入れ、色を調べ、金物や家具のメーカーもチェックするのがルーティーン。帰宅後、着色して仕上げるという。
「当初は2時間ぐらいで描き終わっていたものが、凝りだしてからは10時間ほどかかるように(笑)。写真ではなく、測って、色や素材まで調べることで、よくものを見るようになり、気づきが増えました。壁と家具の距離がこれくらいあると窮屈に感じないとか、明度の低いトーンでまとめるとこういう印象を受けるんだなとか。家具と小物の関係がわかりやすいよう、壁を透かしたような視点で描くなど、写真では撮れない構図で空間を捉えられるのもイラストならでは。
近年オープンしたホテルは室内だけでなく、HPのデザインや館内案内も一貫したカラースキームに沿って作られているところが多く、そういったところからも心地よさを感じます。今後は都内近郊だけでなく、全国や海外のホテルも巡ってみたいですね」
「当初は2時間ぐらいで描き終わっていたものが、凝りだしてからは10時間ほどかかるように(笑)。写真ではなく、測って、色や素材まで調べることで、よくものを見るようになり、気づきが増えました。壁と家具の距離がこれくらいあると窮屈に感じないとか、明度の低いトーンでまとめるとこういう印象を受けるんだなとか。家具と小物の関係がわかりやすいよう、壁を透かしたような視点で描くなど、写真では撮れない構図で空間を捉えられるのもイラストならでは。
近年オープンしたホテルは室内だけでなく、HPのデザインや館内案内も一貫したカラースキームに沿って作られているところが多く、そういったところからも心地よさを感じます。今後は都内近郊だけでなく、全国や海外のホテルも巡ってみたいですね」
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