モネの描いた光を驚くべき超絶技巧で再現した、ダニエル・ブラッシュの展覧会。
February 28, 2024 | Art, Design, Fashion | PR | photo_Masaki Ogawa text_Mari Matsubara
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〈THINKING ABOUT MONET/モネについて考える〉印象派画家が描く色相に興味をいだき、モネの作品を考察調査することによって生まれた作品。光線を色として人の目に映る波長に分割する回折線格子の原理からヒントを得て、スチールに数千の線をさまざまな角度と深さで手彫りで刻む。
連作《モネについて考える》2014-18年/全65点の展示風景。手のひらに収まるほどの小さなスチールに極細の彫りが刻まれた作品は、見る角度によって劇的に色が変化する。モネが住んだジヴェルニーに見られる積みわらから着想を得たシリーズ。
連作《モネについて考える》2014-18年/全65点より。
連作《モネについて考える》2014-18年/全65点より。前の写真の拡大写真。
連作《モネについて考える》2014-18年/全65点より。
連作《モネについて考える》2014-18年/全65点より。前の写真の拡大写真。
連作《モネについて考える》2014-18年/全65点より。
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《山》1990-93年[純金、スチール、レアアース磁石]。蝶々は好きな場所に付けられる。
〈STEEL, GOLD/アルミニウム、スチール、ゴールド〉アルミやスチールといった宝飾界ではほとんど目を向けられていなかった素材を、超絶技巧の彫金によって芸術へと昇華させる。ダニエルが錬金術師と呼ばれるゆえん。どれも10㎝程度の作品だが、信じられないほどの細かい技巧が凝らされている。写真は《老成-モザイク》1991-93年[純金、スチール]
《老成-モザイク》1991-93年[純金、スチール]の拡大写真。
《スチール ポピー》2010年[ステンレススチール、ダイヤモンド]。8点組。
《スチール ポピー》2010年[ステンレススチール、ダイヤモンド]の拡大写真。
《無限のリング》2009-10年[純アルミニウム、ダイヤモンド]。角度によっては虹色に輝く。
《無限のリング》2009-10年[純アルミニウム、ダイヤモンド]の拡大写真。
《ビートル ボウル》1992-94年[純金、18Kゴールド、スチール、ステンレススチール]。ボウルの縁に甲虫が。
《ビートル ボウル》1992-94年[純金、18Kゴールド、スチール、ステンレススチール]の拡大写真。
〈STEEL, GOLD/アルミニウム、スチール、ゴールド〉が展示されたスペース。
〈PAINTING/絵画〉ブラッシュが20代の頃から取り組んでいたのが絵画作品だ。日本の能楽、特に「幽玄」の概念に魅せられ、その呼吸を制作に取り入れた。極細のインクの線を腕のストロークが届く範囲で一気に描くのを繰り返す。作品名は能演目や能面から。写真は《Koald97:KOMACHI(小町)》[すべて紙・インク]1985年。
《KOMACHI》の拡大写真。縦150㎝ほどの大きな紙にほとんど交わらない極細の線を何百本も描き続けるのは、身体的疲労と過度の集中を要した。その気分転換にと始めたのがメタルワークだった。
《Koald95:YAMAMBA( 山姥)》(1985年)の拡大写真。
《Koald93:ZO(増女)》(1981年)の拡大写真。