【愛知・名古屋市】鈴木禎次が手がけた名近代建築。華やかな社交場〈揚輝荘〉へ|甲斐みのりの建築半日散歩
November 27, 2020 | Architecture, Culture, Food, Travel | casabrutus.com | photo_Ryumon Kagioka text_Minori Kai cooperation_公益財団法人名古屋観光コンベンションビューロー
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〈揚輝荘〉の迎賓館の一つ「聴松閣」。ベンガラ色の外壁は、戦時中に塗り替えられていたのを、修復整備で元に戻した。車寄せ天井は、漆喰塗りで角を見せないように仕上げている。
「聴松閣」の玄関には、祐民が中国で買ってきたと言われる、南北朝時代の虎の置物が。
晩餐会がおこなわれていた「聴松閣」1階・旧食堂には、「いとう」と彫り込まれた造り付けの食器棚が。旧食堂では喫茶室としてお茶ができる。
「聴松閣」1階・旧食堂の床。手斧(ちょうな)を用いた「名栗(なぐり)仕上げ」で、無垢床材に彫りを入れている。
唐招提寺、興福寺、東寺などの古代瓦を埋め込んだ、「聴松閣」1階・旧食堂のマントルピース。
「聴松閣」2階の旧応接室。イギリスの山荘風で、暖炉を飾るのはモザイクタイル。丸窓とソファーは一等船室をイメージしている。
「聴松閣」2階で来客用に使用されていた中国様式の旧寝室。壁の氷裂模様、床の雷紋、天井の鳳凰と、中国装飾が施されている。
「聴松閣」の地下ホールには全長170mあったトンネルへの入口が残されている。トンネルの目的は不明だが、アジャンタ石窟寺院の写しと言われる。
能や狂言で使われていたという「聴松閣」地下・旧舞踏場の半円型の舞台。右側の小さな扉は切戸口で、演者は身をかがめて登場する。
「聴松閣」地下・旧舞踏場の奥手にある瞑想室。モザイクタイルの壁画に石像が置かれ、朝は丸窓から神秘的に朝日が差し込む。
英語のバンガローをもじった「伴華楼」。1階部分は、鈴木禎次によるアール・デコ様式を基調に、格天井・網代張り、襖、行灯など、和のデザインがところどころに。
「伴華楼」2階の座敷。右手の茶室の壁には、布を貼って引っ張り加工する「引き摺り工法」が施されている。
「伴華楼」2階の旧応接間。マントルピースには古代瓦が埋め込まれている。桜の樹皮を組み込んだ網代貼りや、木口の寄木細工の床など、上質な材料が使われている。
「伴華楼」1階・旧応接間の壁には、この地が月見の名所であるのにちなんで、餅つきウサギのレリーフが付いている。
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