74回を迎える日本画展『春の院展』って? | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

74回を迎える日本画展『春の院展』って?

岡倉天心が中心となって創立した〈日本美術院〉が主催する『春の院展』が、今年も3月27日から開催される。〈日本美術院〉に所属する日本画家の新作と、一般から公募され、厳しい審査を経て選ばれた入選作300余点が一堂に会す貴重な機会だ。多彩な日本画に出会える『春の院展』をきっかけに、日本画鑑賞の美しく奥深き世界に足を踏み入れてみては?

《吉兆(白鷹)》今井珠泉
《地球照》清水由朗
《山茶花の小径》倉島重友
《映る》小田野尚之
《古池や》齋藤満栄
《吉兆(白鷹)》今井珠泉
《地球照》清水由朗
《山茶花の小径》倉島重友
《映る》小田野尚之
《古池や》齋藤満栄
日本画の公募展覧会『春の院展』は、今年で74回目の開催となる。1945(昭和20)年11月に〈日本橋三越本店〉で『日本美術院小品展覧会』という名で初開催。翌々年以降は、毎年春に実施されるようになり、1959(昭和34)年には『日本美術院春季展覧会』と改称。1970(昭和45)年からは『春の院展』として開催されるようになった。今回の『春の院展』も同様に〈日本橋三越本店〉での開催を皮切りに、2020年2月までの1年近くをかけて全国を巡回する。〈日本橋三越本店〉は初開催からずっと『春の院展』の会場となっており、三越伊勢丹グループは『春の院展』の開催に通じた芸術振興を、CSRの重点取組みとしているという。

一口に「日本画」といっても作品に描かれるテーマ、技法はさまざまだ。さらに、日本画は近くで鑑賞することを前提に描かれることが多く、少し距離をおいて鑑賞することを想定して描かれている西洋画以上に、単眼鏡で鑑賞するのに適しているとされている。たとえば、伊藤若冲は、裏面にも彩色をほどこす「裏彩色」という技法を頻繁に用いた。単眼鏡を使用することで独特の色表現をより深く味わうことができるのだ。
第74回 日本美術院春季展賞(郁夫賞)《祈りの時》西岡悠妃
第74回 日本美術院春季展賞《鱆ノ心身問題》木下千春
第74回 外務大臣賞・奨励賞《愁訴》増田皓子
第74回 日本美術院春季展賞(郁夫賞)《祈りの時》西岡悠妃
第74回 日本美術院春季展賞《鱆ノ心身問題》木下千春
第74回 外務大臣賞・奨励賞《愁訴》増田皓子
70年を越える伝統を持つ『春の院展』で、絵画に宿る繊細な技法や美しさを楽しむという、日本画ならではの能動的な美術鑑賞を試みることで、新たな世界が開けてくるかもしれない。買い物がてら、気軽に立ち寄ることができるのもうれしい。

春の院展

〈日本橋三越本店 本館7F催物会場〉
東京都中央区日本橋室町1-4-1 TEL 03 3241 3311。3月27日〜4月8日。会期中無休。10時〜18時30分(最終日は17時30分)。800円(ただし三越M CARD、伊勢丹アイカード、工ムアイ友の会 会員証、三越伊勢丹ホールディングス株主様ご優待カード、障害者手帳のご提示で、ご本人さま、ご同伴1名さままで無料で入場可能)。