〈弘前れんが倉庫美術館〉オープン! 弘前の歴史を語るアート展へ|青野尚子の今週末見るべきアート | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

〈弘前れんが倉庫美術館〉オープン! 弘前の歴史を語るアート展へ|青野尚子の今週末見るべきアート

田根剛の設計で〈吉野町煉瓦倉庫〉から〈弘前れんが倉庫美術館〉へと生まれ変わった赤れんがの建物。オープニングの展覧会に参加した作家たちが見た弘前の歴史と景色とは?

〈弘前れんが倉庫美術館〉。金色に輝く屋根はシードルの色からの連想。
〈弘前れんが倉庫美術館〉は明治・大正期に建てられた赤れんがの建物を再生した美術館。100年以上の歴史のあるこの建物を田根剛がリノベーション。「シードル・ゴールド」と名づけられた、金色に輝く屋根が特徴だ。

7月にグランドオープンしたこの美術館の開館記念春夏プログラム「Thank You Memory ―醸造から創造へ—」は場所と建物の「記憶」に焦点をあてたもの。国内外8名の作家が参加している。
展示室入り口。奥に、この建物の歴史を語るインスタレーションが見える。
シードルの瓶。シードルはアルコール度数の低い、飲みやすいお酒。
陶製の配管フック。今ではあまり見ないデザインだ。
会場を入ってまず目に入るのは昔のシードルの広告や看板といった、過去の記憶を物語る品々によるインスタレーションだ。この美術館の建物は大正12年頃に実業家の福島藤助が酒造工場や倉庫として建てたと言われている。戦後、日本初の本格的な欧風シードルの工場となったが、昭和50年代から平成9年まで政府米の保管倉庫として使われた。その後、長い間使われることがなかったが、2000年代に入って奈良美智の個展が開かれ、アートの場としてのポテンシャルに注目が集まる。

今回のインスタレーションでは建物に使われていたれんがやタイル、工場での注意書きや札、瓶などのほか、奈良美智の個展の資料や田根のコンセプト模型が並ぶ。壁には改修工事の過程を記録した藤井光の映像作品が投影され、この場に関わってきた人々の記憶をたどることができる。

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