VEHICLE
Chill CARS|引き算の美学が詰まった、開放感のあるクルマ。
『カーサ ブルータス』2019年6月号より
May 12, 2019 | Vehicle, Design | Chill CARS | photo_Futoshi Osako text_Fumio Ogawa illustration_Daijiro Ohara
1960年代には《フォルクスワーゲン・ビートル》を改造した車両が多く作られた。有名なカブリオレもそのうちの1台だが、ここで紹介する《181》もコレクターの間で人気が衰えない。
フロント部分には《ビートル》の面影があるが、どちらかというと第二次大戦中に人や物資を運ぶために使われた軍用車を思わせる。それゆえ惹かれるというファンもいるようだ。
リアエンジンで後輪駆動の《ビートル》のシャシーを使い、フルオープンの車体を載せた。ボディはほぼ平板で構成されていて、補強のために波状のリブが入っている。エンジンは《ビートル》に準じて1・5Lでスタートし、のちに1・6Lに。パワーもそれなりに上がった。
4枚のドア、PVC(ポリ塩化ビニル)製の薄い幌はそれぞれ着脱可能。サイドウィンドウもガラスではなく、合成樹脂のものを差し込むようになっている。
「常にオープンで乗るクルマでした」と〈フォルクスワーゲン〉のウェブサイトに記載がある。米国では“ザ・シング”という名称で売られたが、オープンボディのため市場が限られ、販売期間は長くなかったようだ。それでも、今は独特のスタイルがウケて中古車が同地で人気というからおもしろいものだ。
ウィンドシールドが前に倒せるオプションもあり、乗ったときの開放感は圧倒的だ。これぞ引き算の魅力である。
リアエンジンで後輪駆動の《ビートル》のシャシーを使い、フルオープンの車体を載せた。ボディはほぼ平板で構成されていて、補強のために波状のリブが入っている。エンジンは《ビートル》に準じて1・5Lでスタートし、のちに1・6Lに。パワーもそれなりに上がった。
4枚のドア、PVC(ポリ塩化ビニル)製の薄い幌はそれぞれ着脱可能。サイドウィンドウもガラスではなく、合成樹脂のものを差し込むようになっている。
「常にオープンで乗るクルマでした」と〈フォルクスワーゲン〉のウェブサイトに記載がある。米国では“ザ・シング”という名称で売られたが、オープンボディのため市場が限られ、販売期間は長くなかったようだ。それでも、今は独特のスタイルがウケて中古車が同地で人気というからおもしろいものだ。
ウィンドシールドが前に倒せるオプションもあり、乗ったときの開放感は圧倒的だ。これぞ引き算の魅力である。
special thanks to Takehiro Watanabe ※データと価格は、撮影車両を参考に算出したものです。
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