SPECIAL JAPANESE MODERN ARCHITECTURE 55
東京
015 静岡新聞・静岡放送 東京支社
The Shizuoka Shimbun and Shizuoka Broadcasting System Tokyo Branch (1967)

1967年竣工。設計:丹下健三。「東京計画1960」、〈山梨文化会館〉で、丹下が提案、そして実現してきた、立体的な相互交流を目指した「立体格子システム」の最小単位を用いて実現している。樹木にたとえるなら、1本の幹となる円筒形の「コミュニケーション・シャフト」に、葉となる事務室が必要に応じて取り付けられている。縦の動線と情報、空調設備などが収まるシャフトが事務室を支える構造が目をひく。幹にあたるシャフトは鉄筋コンクリート造、葉にあたる事務室は鉄骨造。シャフトには、近くを走る新幹線や、近接する高速道路のカーブを意識したスケール、直径7.7mが与えられている。シャフトの仕上げには、歩行者の視線にも配慮したヒューマンスケールをもつコンクリートの型枠を兼ねたアルミキャストパネルを採用。あらゆる交通からの視線を意識し、銀座の起点となる新橋のランドマークとして現在まで親しまれている。