FOOD
鎌倉の人気店も参加する市民のための”社員”食堂。
『カーサ ブルータス』2019年4月号より
March 16, 2019 | Food, Design | a wall newspaper | photo_Shin-ichi Yokoyama text_Mariko Uramoto
鎌倉で働く人なら誰もが利用できる社員食堂が話題。運営元の〈面白法人カヤック〉に思いを聞いた。
ゲーム開発や広告制作などを手がける〈面白法人カヤック〉が食堂を開いた。きっかけは、昨年秋の拠点新設だったという。横浜から鎌倉へ、社員約200人の大移動。だが、人気観光地の鎌倉では昼時になると多くの店が混雑してしまい、ランチ難民になってしまう。それなら気軽に利用できる社員食堂を作ろうと計画がスタート。調べてみると、鎌倉市内は小規模な企業が多く、社員食堂を持つ会社は少ないこともわかった。利用条件を“鎌倉で働く人全員”へググッと広げて、地元の人たちが集える場にすることに。
料理を担当するのは、鎌倉のカフェやレストラン、そしてこの町で活動する料理人たち。彼らが週替わりで登場し、〈まちの社員食堂〉のための特別メニューを提供する。広報の渡辺裕子さんは「〈井上蒲鉾店〉や〈鉢の木〉などの有名店や、菓子研究家・いがらしろみさんなど顔ぶれも豪華です。店を持たない料理家さんが登場した時は『じゃあ今度、出張料理をお願い』とお客さんが本人に声をかけていたりしていて、面白いつながりが生まれています」と言う。
営業は朝、昼、夜の3つの時間帯。出勤前に朝ごはんを食べたり、仕事帰りにふらりと立ち寄ったり。1日3食すべてをここで食べる人もいて、日々お客さん同士の出会いが育まれている。
「いらっしゃるのは個人事業主から市役所の職員、観光協会、商工会議所で働く方などさまざま。普段なかなか接点がない人たちがここで顔見知りになって、イベントを企画したり、新しいビジネスへと発展することもあるようです」
鎌倉で働く人を応援するために生まれた食堂は、町を盛り上げるきっかけ作りも果たしている。
営業は朝、昼、夜の3つの時間帯。出勤前に朝ごはんを食べたり、仕事帰りにふらりと立ち寄ったり。1日3食すべてをここで食べる人もいて、日々お客さん同士の出会いが育まれている。
「いらっしゃるのは個人事業主から市役所の職員、観光協会、商工会議所で働く方などさまざま。普段なかなか接点がない人たちがここで顔見知りになって、イベントを企画したり、新しいビジネスへと発展することもあるようです」
鎌倉で働く人を応援するために生まれた食堂は、町を盛り上げるきっかけ作りも果たしている。

まちの社員食堂
空間を手がけたのはドイツ人建築家の彦根アンドレア。1人でも利用しやすいカウンター席、テーブル席合わせて24席。テラスは10席。神奈川県鎌倉市御成町11-12 TEL 非公開。8時〜9時30分、11時30分〜14時、18時30分〜21時30分(21時LO)。土曜・日曜休。