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写楽の絵が動き出す!? 横尾忠則が語る〈A-POC ABLE ISSEY MIYAKE〉との新しいクリエーション。
March 8, 2022 | Fashion, Art, Design | PR | text_Naoko Aono editor_Keiko Kusano
横尾忠則のアートワークを身にまとう。そんな贅沢な体験ができる「TADANORI YOKOO ISSEY MIYAKE」シリーズの「2」が登場します。東洲斎写楽の浮世絵をモチーフに、「ズレ」をテーマにした〈A-POC ABLE ISSEY MIYAKE〉のブルゾンです。
「TADANORI YOKOO ISSEY MIYAKE」は〈A-POC ABLE ISSEY MIYAKE〉によるプロジェクト。横尾忠則のアートワークをイッセイ ミヤケの宮前義之とそのチームが「一枚の布」に表現、服として展開したものだ。2020年に「0(ゼロ)」が、2021年に「1」がリリースされている。このシリーズでは1センチの間に100本以上の糸が通る緻密な織りによって絵柄が表現されている。その再現力は一見、布によるものとは思えないほどだ。
今回発表される「2」では数多くの横尾作品から、東洲斎写楽の役者絵をモチーフにした版画が選ばれた。写楽は「にらみ」をきかせて見得を切る場面など、役者のエネルギーが凝縮し、火花を散らす瞬間を生き生きと描いて大人気となったが、1年足らずで表舞台から消えてしまった謎の絵師だ。今回「TADANORI YOKOO ISSEY MIYAKE」に使われた版画のシリーズでは、意図的に「版ズレ」を表現に取り入れている。
「この写楽の絵はもともと、花柳壽輔さん演出の宝塚の轟悠さんとのコラボ作品の舞台美術のために描いた絵を木版画にしたものなんです。タイトルは木版の刷ズレから、『徒然草』(つれづれぐさ)をもじって『擦れ擦れ草』にしました。洋服を着用することで柄はズレますよね。それを先取りして、あたかも着用したかのように絵をずらして描きました」と横尾は言う。
横尾は18歳のとき勤めていた印刷所で見た試し刷りに惹かれた。一度印刷した紙に他の絵柄や写真を試し刷りすると色や柄が重なったりズレたりする。もちろんこれは試し刷りなのでそのあと捨ててしまう。こうして見捨てられたものに横尾は独自の美を見出した。
横尾は18歳のとき勤めていた印刷所で見た試し刷りに惹かれた。一度印刷した紙に他の絵柄や写真を試し刷りすると色や柄が重なったりズレたりする。もちろんこれは試し刷りなのでそのあと捨ててしまう。こうして見捨てられたものに横尾は独自の美を見出した。
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