FASHION
「デ・スティル」を受け継ぐコレクションが 132 5. ISSEY MIYAKE から登場!
January 9, 2018 | Fashion | casabrutus.com | (c) ISSEY MIYAKE INC. text_Naoko Aono editor_Keiko Kusano
20世紀初頭にオランダで起こったユニークなムーブメント、デ・スティルとエレメンタリズム。今シーズンの132 5. ISSEY MIYAKEのインスピレーション源です!
「デ・スティル」は英語に訳すと「ザ・スタイル」となるが、単なるスタイルではなく、「究極の」、「絶対的な」といった思いが込められている。1917年、画家のテオ・ファン・ドゥースブルフが中心となって始まった。彼とモンドリアンは厳密な水平・垂直の線と赤・黄・青の三原色で構成された様式を生み出す。世界は一見、カオスに満ちているように見えるが、その底にはこのような秩序だった真実の姿があるというのだ。
1924年にドゥースブルフはそれらに対角線を加えたエレメンタリズム(要素主義)を提唱する。斜めの線によって、それまでの静的な造形に動きが加わった。
このデ・スティルとエレメンタリズムへのリスペクトを込めて生まれた132 5. ISSEY MIYAKEは直線、垂直・水平、直角などのシンプルな構造や原色などクリアな色彩の組み合わせで表現されている。ミニマルかつ構築的でありながら、自由でリラックスした着心地だ。
このデ・スティルとエレメンタリズムへのリスペクトを込めて生まれた132 5. ISSEY MIYAKEは直線、垂直・水平、直角などのシンプルな構造や原色などクリアな色彩の組み合わせで表現されている。ミニマルかつ構築的でありながら、自由でリラックスした着心地だ。
1月6日から展開がはじまった『OBLIQUE JACQUARD』シリーズはたて糸にポリエステル、よこ糸にコットンが織り込まれたジャカード生地を使用したもの。ジャカードの織りにあらかじめ構造線を入れ込み、折りたためるようになっている。着るとそこにゆとりと間が生まれ、独特のフォルムになる。70年代以来受け継がれるイッセイ ミヤケの哲学を反映した、ミニマルな形でありながら身につけると多彩な表情が生まれるデザインだ。
デ・スティルやエレメンタリズムからはモンドリアンの絵画やヘリット・リートフェルトの〈シュレーダー邸〉が生まれた。基本的なルールで作られていながら心浮き立つ造形だ。『OBLIQUE JACQUARD』も着ると豊かな色と形で気持ちを引き立ててくれる。デザインのパワーを感じさせてくれる服だ。