伝説の『クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ』展を自宅で堪能しよう。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

伝説の『クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ』展を自宅で堪能しよう。

2017年から2018年にかけて、クリスチャン・ディオール創業70周年を記念してパリで開催された展覧会『クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ』のドキュメンタリー映像がYouTubeで特別公開。キュレーターのインタビューや設営風景も収録した1時間弱のショートフィルムだ。

実際の生地で作られる前に「トワル」と呼ばれる白布を使ってプロトタイプを作る。シルエットを決定づける試作品さえも芸術作品のよう。
ロココ調をテーマとした各時代のドレスを集めた展示室。ヴィジェ・ルブラン作《ポリニャック公爵夫人》(ヴェルサイユ宮殿美術館蔵)などのアートピースも展示しイメージを増幅させる。
2017年7月5日から2018年1月7日まで、メゾン創業70周年を記念して開催された展覧会『クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ』は、その後もモード界の語り草になっている。〈パリ装飾芸術美術館〉の企画展用のスペース3,000㎡をただひとつのクチュールメゾンのために使うのは前代未聞のことだったし、クリスチャン・ディオールと6人の後継デザイナー(イヴ・サンローラン、マルク・ボアン、ジャンフランコ・フェレ、ジョン・ガリアーノ、ラフ・シモンズ、マリア=グラツィア・キウリ)各人の作品を羅列するだけではなく、インスピレーションの元となったアートピースやオブジェ、貴重なデッサンや生地見本資料、当時のファッションフォト、帽子やジュエリー、バッグ、香水瓶などの小物なども集められ、質・量ともに圧巻の内容だった。この夢のような展覧会のドキュメンタリー映像が、現在YouTubeで特別公開されている。
「庭」や「草花」にインスピレーションを得たドレスが並ぶ。バルセロナで裁断され、一つひとつ手作業で立体化したペーパークラフトの植物が天井から下がるポエティックな演出。
歴代デザイナーのスーツを並べ、IラインやAラインなどシルエットの変遷を展示。
色彩ごとに作品を並べた「コロラマ」の展示室。原寸のドレスやシューズにまぎれて並ぶ、アトリエの職人が本物そっくりに作ったミニチュアが最高にキュート。
展覧会のメイキング映像がとにかく興味深い。「ディオール ヘリテージ」と呼ばれるアーカイブスや世界中の美術館から集めた貴重なドレスを傷めることのないようマネキンに着せ、スカートのひだを整え、袖に膨らみをもたせる。マネキンも、服のシルエットに合わせて一つひとつ彫刻を作るように手作業で調整された。ムッシュ ディオールの庭を彷彿とさせる大量のペーパークラフトの花がどのように製作されたのか、また展示の最後を締めくくる大ホールをどのようにして「バル(舞踏会)」をテーマとしたヴェルサイユ的空間に仕立てたのか。裏方の気の遠くなるような準備作業は見応えがある。ディオールの歴史をひもときながら、観る人を夢見心地にさせた演出のあれこれが明らかになっていて面白い。エキシビションを観た人も、見逃した人も、身も心も閉じ込められた日常をひととき忘れて、めくるめく絢爛の世界を堪能してほしい。
ジョン・ガリアーノが手がけた2004年の春夏オートクチュールコレクションは「古代エジプト」がテーマで、モデルにファラオのマスクを着用させた演出で度肝を抜いた。
最後の展示室は「バル(舞踏会)」がテーマ。ヴェルサイユ宮殿の内観映像をプロジェクターで投影したホールに各時代のオートクチュールドレスが並び、壮観のひとこと。
『クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ』展の世界:ドキュメンタリー映像 (日本語字幕あり)

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