メトロポリタン美術館のファッション展、今年のテーマは“キャンプ”です。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

メトロポリタン美術館のファッション展、今年のテーマは“キャンプ”です。

“キャンプ”と言っても野外レジャーの方ではありません!?  ビョークの白鳥ドレスも登場、NYの夏を彩るメトのファッション展が今年もスタートです。

倒錯、奇抜、まがい物。悪趣味ギリギリの過剰さや、あえて狙った「外し」感。定義の難しい“キャンプ”という言葉をあえて訳すなら、「奇矯」の美学とでも言うべきか。2019年、〈メトロポリタン美術館〉のファッション・インスティテュートが打ち出したファッション展は、ヴェルサイユ宮殿の時代から現在につながる“キャンプ”の歴史を華麗にひもとく内容となっている。
ほの暗さの中に浮かぶ色彩と、夢見心地な音響が別世界へと誘う空間。ピンクフラミンゴのヘッドドレスはスキャパレリの2018-19 秋冬コレクション オートクチュールより。 (c) Johnny Dufort, 2019 
トモ コイズミ2019-20 秋冬コレクションのアンサンブル。
モスキーノ2018 春夏コレクション、ジェレミー・スコットのデザインだ。 (c) Johnny Dufort, 2019 
グッチの2016-17 秋冬コレクションより。アレッサンドロ・ミケーレによるアンサンブル。 (c) Johnny Dufort, 2018 
ほの暗さの中に浮かぶ色彩と、夢見心地な音響が別世界へと誘う空間。ピンクフラミンゴのヘッドドレスはスキャパレリの2018-19 秋冬コレクション オートクチュールより。 (c) Johnny Dufort, 2019 
トモ コイズミ2019-20 秋冬コレクションのアンサンブル。
モスキーノ2018 春夏コレクション、ジェレミー・スコットのデザインだ。 (c) Johnny Dufort, 2019 
グッチの2016-17 秋冬コレクションより。アレッサンドロ・ミケーレによるアンサンブル。 (c) Johnny Dufort, 2018 
第1部では19世紀の英国詩人オスカー・ワイルドをイメージして現代デザイナー達が創造した衣装があるかと思えば、絹の靴下に赤いヒールを履いたルイ14世の有名な肖像画も。いわば“キャンプ”の始祖たちを踏まえつつ、第2部ではグッチやトム・ブラウン、アレキサンダー・マックイーンにヴァージル・アブロー、川久保玲など現代のデザイナーが“キャンプ”を体現するクリエイションを確かめる。衣服170点のほか立体作品など展示品の数、実に250点。70組ものデザイナーがフューチャーされている。クイア文化からさらに超越した、多彩で普遍的な美意識をドリーミーな空間で浴びてみてはいかがだろう。
米国作家/評論家スーザン・ソンタグ(写真)による有名なエッセイ『キャンプについてのノート』(1964年)が本展の原点である。 Photo_ Peter Hujar (c) 1987 The Peter Hujar Archive LLC; Courtesy Pace/MacGill Gallery

 『キャンプ:ノーツ・オン・ファッション』

〈The Metropolitan Museum of Art〉1000 5th Ave., New York ~9月8日。TEL (1)212 535 7710。10時~17時30分(金・土~21時)、無休。入館料25ドル。