FASHION
3人の女性建築家が作るプラダのバッグ。
『カーサ ブルータス』2019年5月号より
April 17, 2019 | Fashion, Architecture | photo_Jun Yasui (eight peace) editor_Jun Ishida styling_Natsuko Kaneko hair_Takeshi(sept) make-up_Nobuko Maekawa(perle management) model_ Fanni Csajagi
建築家やプロダクトデザイナーがプラダのナイロンを使ってスペシャルアイテムを作製する企画「PRADA Invites」。今年、コラボレーションしたのは3人の女性建築家でした。
・カスタマイズできる「ペット」バッグ。【妹島和世】
Q 妹島さんは「ペット」をコンセプトに、切り離し可能な2つのバッグを作成しました。アイデアはどこから?
A バッグはいつも持っていて、最も身近な存在です。持つバッグは同じだけれど、ペットみたいに自由にカスタマイズできたら嬉しいなと思いました。自分のペットにアクセサリーを着けて、飾りつけるといったように。
Q 制作中に最もこだわった点は?
A 膨らみをもたせることです。ペットだからぷくっとしていたほうがかわいいし、形も物を出し入れすることで変わったほうが面白い。自分でバッグを膨らませるアイデアもあったのですが、残念ながら時間が足らずそこまではできませんでした。
Q 様々な色が使われているのも目を惹きますが?
A その方が楽しいですよね。アクセサリーは自由に付け替えられるので、建物のなかの人間と同じように様々な色が集まったり散らばったりするイメージです。
Q デザインする上での建築とファッションの違いは?
A ファッションはスピードが速いので、世の中の空気感がより早く現れると思います。建築でもそうなんですが、今回はイタリアと日本の物作りの違いを感じました。イタリアの建築は力強くて、マッシブに立ちあがります。バッグもデザインした時はもっと小さくて繊細なものをイメージしていました。しかし私たちのスケッチをもとにプラダが作ったバッグは想像以上にごつく、でもバランスのとれたものでした。例えばジッパーにしても、最初は大きすぎる印象でしたが全体としてはいい。こうした新しいものに挑戦できるのも、プラダというブランドが積み重ねてきた物作りがあるからだと思います。
A バッグはいつも持っていて、最も身近な存在です。持つバッグは同じだけれど、ペットみたいに自由にカスタマイズできたら嬉しいなと思いました。自分のペットにアクセサリーを着けて、飾りつけるといったように。
Q 制作中に最もこだわった点は?
A 膨らみをもたせることです。ペットだからぷくっとしていたほうがかわいいし、形も物を出し入れすることで変わったほうが面白い。自分でバッグを膨らませるアイデアもあったのですが、残念ながら時間が足らずそこまではできませんでした。
Q 様々な色が使われているのも目を惹きますが?
A その方が楽しいですよね。アクセサリーは自由に付け替えられるので、建物のなかの人間と同じように様々な色が集まったり散らばったりするイメージです。
Q デザインする上での建築とファッションの違いは?
A ファッションはスピードが速いので、世の中の空気感がより早く現れると思います。建築でもそうなんですが、今回はイタリアと日本の物作りの違いを感じました。イタリアの建築は力強くて、マッシブに立ちあがります。バッグもデザインした時はもっと小さくて繊細なものをイメージしていました。しかし私たちのスケッチをもとにプラダが作ったバッグは想像以上にごつく、でもバランスのとれたものでした。例えばジッパーにしても、最初は大きすぎる印象でしたが全体としてはいい。こうした新しいものに挑戦できるのも、プラダというブランドが積み重ねてきた物作りがあるからだと思います。
・機能性を追求した可変型バッグ。 【チニ・ボエリ】
Q あなたは様々なデザインに携わっていますが、ファッションと他のものをデザインする上での違いとは?
A 私はよく、着心地へのこだわりを満たす、あるいは日々の生活に役立つドレスやアクセサリーを想像して楽しんでいますが、いつも実験的なもので終わり、制作したことはありませんでした。今回はそうしたテーマの1つを見直し、ずっと以前にスタートさせた研究を完成させることができました。家でも物でもスーツでも、何かをデザインするときは、デザインするものの有用性や実用性を常に意識しています。暮らす、移動する、休息をとる、座るなど、生活のあらゆる側面で人を助けるものでなければなりません。そうした要件から離れると、時として意味を持たない他の芸術や装飾の分野に踏み込むことになります。バッグの場合、中に入れるものの量や重さなど、用途は人によって大きく異なります。ですから、様々な状況に対応できるものにしようと考えました。
Q 男女ともに使えるユニセックスなデザインですね。
A 男性向けと女性向けのデザインに表現の違いは感じません。性別によって異なる特徴はあるかもしれませんが、それは理論的というよりも行動的なものだと思います。私はデザインを理論的なものだと考えているので、それが女性的か男性的かを考えるつもりはありません。
Q ナイロンという素材をどのように思いますか?
A 「ハイテク」で必要不可欠な素材であるという点が気に入っています。ミウッチャ・プラダは、ナイロンを「ハイテク」やスポーツの世界からファッションの世界へと転向させるなど、イノベーションが彼女のクリエイションの重要な要素になっていると思います。
A 私はよく、着心地へのこだわりを満たす、あるいは日々の生活に役立つドレスやアクセサリーを想像して楽しんでいますが、いつも実験的なもので終わり、制作したことはありませんでした。今回はそうしたテーマの1つを見直し、ずっと以前にスタートさせた研究を完成させることができました。家でも物でもスーツでも、何かをデザインするときは、デザインするものの有用性や実用性を常に意識しています。暮らす、移動する、休息をとる、座るなど、生活のあらゆる側面で人を助けるものでなければなりません。そうした要件から離れると、時として意味を持たない他の芸術や装飾の分野に踏み込むことになります。バッグの場合、中に入れるものの量や重さなど、用途は人によって大きく異なります。ですから、様々な状況に対応できるものにしようと考えました。
Q 男女ともに使えるユニセックスなデザインですね。
A 男性向けと女性向けのデザインに表現の違いは感じません。性別によって異なる特徴はあるかもしれませんが、それは理論的というよりも行動的なものだと思います。私はデザインを理論的なものだと考えているので、それが女性的か男性的かを考えるつもりはありません。
Q ナイロンという素材をどのように思いますか?
A 「ハイテク」で必要不可欠な素材であるという点が気に入っています。ミウッチャ・プラダは、ナイロンを「ハイテク」やスポーツの世界からファッションの世界へと転向させるなど、イノベーションが彼女のクリエイションの重要な要素になっていると思います。
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