知られざる「フィンランド陶芸」の世界とは? | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

知られざる「フィンランド陶芸」の世界とは?

日本とフィンランドの外交関係樹立100 周年を記念し、〈目黒区美術館〉で「フィンランド陶芸-芸術家たちのユートピア」が開催されている。

これまで日本では、おもにフィンランドのプロダクト・デザインが紹介されることが多く、作家による芸術作品については十分に取り上げられてこなかった。日本とフィンランドの外交関係樹立100 周年を記念し、〈目黒区美術館〉で開催中の「フィンランド陶芸-芸術家たちのユートピア」は、フィンランド陶芸の体系的な展示を行う、日本で初めての試みだ。

本展は、フィンランド陶磁器やガラス作品の世界的コレクターであるキュオスティ・カッコネン氏のコレクションを中心に、「フィンランド陶芸の萌芽」「近隣諸国の影響を受けて」「フィンランド陶芸の確立」「フィンランド陶芸の展開」「プロダクト・デザイン」の5章によって構成。日本でもなじみ深い、フィンランドのプロダクト・デザインの礎となった作家たちによる芸術作品を中心に、陶磁器、ガラス、ポスターなど137点を通して、知られざる「フィンランド陶芸」紹介する。

19世紀末に流入したアーツ・アンド・クラフツ運動の影響を大きく受けたフィンランドの美術・工芸は、1900年のパリ万国博覧会で高く評価され、世界的な注目を集めた。この成功は、当時ロシアからの独立を目指していた民衆に誇りと自信を抱かせ、建国の原動力となる。また、フィンランド陶芸の萌芽もここにある。同展では、1930年代後半から始まるフィンランド陶芸の躍進の下地となったアラビア製陶所美術部門の活動から、最盛期ともいえる1950、60年代までを名作と共に、「フィンランド陶芸」の世界に迫る。

『フィンランド陶芸―芸術家たちのユートピア』

〈目黒区美術館〉
東京都目黒区目黒2-4-36 TEL 03 3714 1201。~9月6日。10時〜18時(入館は閉館の 30 分前まで)。月、7月17日(火)休(7月16日は開館)。観覧料800円。