DESIGN
自在に変化し、拡張するオープンエアファニチャー。
『カーサ ブルータス』2021年6月号より
May 16, 2021 | Design | a wall newspaper | photo_Kenya Abe text_Hisashi Ikai
一筆書きのようなフォルムが特徴のDRILL DESIGNの新作。展開の自由度を備えたデザインが、これからの屋外時間を変える。
素材や製造技術の特性をつぶさに捉え、新しいデザインの系譜を生み出すことを得意とするDRILL DESIGNが、初となる屋外用家具〈ハイカラー〉を発表した。鋼材の加工や特注家具の製造を専門的に行う井口産業立体製作所からの、これまでにはない新しいタイプのアウトドア家具がつくれないだろうかという相談がきっかけだったという。
「調べると、市場に屋外用家具はすでにたくさん出回っているのですが、多くは海外製で、大型で単体でしか使えないものがほとんど。ならば、公共空間や複合商業施設はもちろん、店先やバルコニーといった限られたスペースでも使えるように、コンパクトながらも空間に合わせて多様に拡張できないだろうかと考えたのです」(安西)
DRILL DESIGNは、井口産業が扱う丸型や角形のパイプ材の形状に注目。そこから、一筆書きのようにアウトラインを描きながら、シンプルで愛らしさも感じる親しみやすいフォルムを生み出した。
「こだわったのは、接合のあり方。井口産業立体製作所の高い技術力を反映するために、可能な限り接合部が表立って見えないようにデザインしたことで、特徴的な形に仕上がりました」(林)
《プール》は2人掛けのベンチから、大人数でも使用できるピクニックテーブルまで展開できる拡張性の高さがポイント。幾何学的なフォルムの《テラス》は、壁に沿うよう、フラットなデザインに。そして《カスケード》は、回転軸で自由に角度を変えられるベンチ&テーブルというように、3つのシリーズがそれぞれ使われる場所を想定し、デザインされている。屋外での過ごし方が多様化する昨今、街中のさまざまな場所で〈ハイカラー〉を見かけることになりそうな予感がする。
「調べると、市場に屋外用家具はすでにたくさん出回っているのですが、多くは海外製で、大型で単体でしか使えないものがほとんど。ならば、公共空間や複合商業施設はもちろん、店先やバルコニーといった限られたスペースでも使えるように、コンパクトながらも空間に合わせて多様に拡張できないだろうかと考えたのです」(安西)
DRILL DESIGNは、井口産業が扱う丸型や角形のパイプ材の形状に注目。そこから、一筆書きのようにアウトラインを描きながら、シンプルで愛らしさも感じる親しみやすいフォルムを生み出した。
「こだわったのは、接合のあり方。井口産業立体製作所の高い技術力を反映するために、可能な限り接合部が表立って見えないようにデザインしたことで、特徴的な形に仕上がりました」(林)
《プール》は2人掛けのベンチから、大人数でも使用できるピクニックテーブルまで展開できる拡張性の高さがポイント。幾何学的なフォルムの《テラス》は、壁に沿うよう、フラットなデザインに。そして《カスケード》は、回転軸で自由に角度を変えられるベンチ&テーブルというように、3つのシリーズがそれぞれ使われる場所を想定し、デザインされている。屋外での過ごし方が多様化する昨今、街中のさまざまな場所で〈ハイカラー〉を見かけることになりそうな予感がする。
井口産業立体製作所
鋼材の流通・加工を行う井口産業が2007年に設立。〈エグジットメタルワークサプライ〉の生産を担当するほか、店舗の什器やテーマパークの意匠製作などを手がける。
DRILL DESIGN
林裕輔と安西葉子が2001年に設立したデザインスタジオ。素材の特性や技術革新を丁寧に読み解きながら、タイムレスで心に響くデザインを導き出している。
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