クリエイティブを拡張し続ける佐藤可士和。キャリア30年を振り返る個展を開催。 | カーサ ブルータス Casa BRUTUS

クリエイティブを拡張し続ける佐藤可士和。キャリア30年を振り返る個展を開催。

1990年代より第一線で活躍し続けるクリエイティブディレクター、佐藤可士和。キャリア30年を迎え、全仕事を振り返る大規模な個展が東京・六本木の〈国立新美術館〉で2月3日からスタートします。

《「国立新美術館」VI計画》2006年。本展の会場となる〈国立新美術館〉のシンボルデザインも佐藤によるもの。「THE LOGO」と題した展示コーナーでは、過去に手掛けた数々のロゴを巨大な絵画やオブジェへと物質化し、壮大なインスタレーションとして展開予定。
《「ステップワゴン」ポスター(B0判2連)》1998年
《「ふじようちえん」リニューアルプロジェクト》トータルプロデュース、2007年
《「八代目中村芝翫襲名披露公演」クリエイティブディレクション》2016年、「八代目中村芝翫襲名披露公演 祝幕」2016年10月歌舞伎座
近年のデザイナーは分野の垣根を超え、どんどん活動の領域を拡張し続けているが、この流れをいち早く築き上げ、独自の路線を歩んできたのが佐藤可士和だ。
 
多摩美術大学でグラフィックデザインを専攻した後、博報堂に入社。1995年から手掛けた《ステップワゴン》の広告で一躍注目を浴び、2000年に独立。そこからまさに破竹の勢いの快進撃が始まる。彼が手掛けたデザインは、基本のグラフィックやプロダクトに落とし込まれたかと思えば、駅の連貼り広告やビルボード、ラッピングバス、ショッパー、ポケットティッシュなど、次々にメディアを変えながらさまざまな形態で人々に流布していく。従来の広告展開にとらわれず、人々の目に触れるものすべては、デザイン次第で有効なメディアとなる可能性を提示。そんな佐藤可士和的なデザインの拡張と連鎖の手法は、その後のデザインの在り方にも大きな影響を及ぼした。
《宇宙》1974年、色紙のコラージュ、48×50cm。佐藤の原点でもある幼少期のコラージュ作品。子どもの頃からマンガの表紙やロゴ、標識などのマークが好きで、それらの中にひとつの宇宙を見ていたと言う。
《グローバル旗艦店「ユニクロ ソーホー ニューヨーク店」》屋外広告(工事中店舗の仮囲い)、2006年
《「日清食品関西工場」》トータルプロデュース、2019年
《「今治タオル」ブランディングプロジェクト》トータルプロデュース、2006年~
過去最大級の個展となる今回の『佐藤可士和展』は、30年にわたり手掛けてきた数々のクリエイティブの中から50以上のプロジェクトに焦点を当て、多角的に紹介を試みる。SMAPのCDジャケットに始まり、楽天やユニクロなどのロゴ、今治タオルやセブンイレブンのブランディングといった代表的な作品はもちろんのこと、佐藤が9歳の頃に制作したというコラージュ作品や、博報堂入社当時に初めてコンピュータを使ってデザインした作品を展示。
《LINES》2020年、吹付塗装/ステンレススチール/アルミ樹脂複合板、180×240cm。佐藤の「アイコン」とも言うべきアートワークシリーズの一つで、今回の展覧会のキービジュアル。ステンレススチールを用いた本作は初公開。
《FLOW》2020年、岩絵具/和紙、194×255cm。《LINES》と鮮やかな対比をなす、もう一つのシリーズ。本展ではシリーズ最新作3点を展示。
また、会場自体をひとつのデザインワークと捉え、空間構成から展示物の見せ方、ミュージアムショップで売られるグッズに至るまで、佐藤本人がすべてのディレクションを担当。巨大なインスタレーションや体験型のデジタルコンテンツなど、本展のために特別制作した作品も登場する。

『佐藤可士和展』

〈国立新美術館 企画展示室1E〉東京都港区六本木7-22-2TEL03 5777 8600。10時〜18時(入場は閉館の30分前まで)。2021年2月3日〜5月10日。火休。一般1,700円。※事前予約制

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